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【足場法改正注目ポイントその4】足場の作業床に関する墜落防止措置を充実

墜落防止措置

平成27年7月より、6年ぶりに労働安全衛生規則が見直されて新しくなりました!前回大きく改正された5項目のうち第1項目、第2項目第3項目を見ていきました。普段よりカタめの内容ですのでどうしても肩に力の入ってしまいがちですが、法律上の取り決めですので張り切って参りましょう。今回は第4項目【足場の作業床に関する墜落防止措置を充実】という項目を詳しくチェックしていきたいと思います!

足場改正法注目ポイント第4項目をご解説致します。
全開の第3項目は注意点検についての内容でした。今回は床材と建地についての、もっと細かく直接的な安全に作業する場所についての法改正項目となります。
それでは参りましょう。

————

1.床材と建地との隙間について
足場での高さ2m以上の作業場所に設ける作業床の要件として、床材と建地との隙間を12cm未満とすることを追加しました。
(一側足場、つり足場を除く)
※ 鋼管足場用の部材と付属金具の規格(昭和56年労働省告示第103号)で、床付き布わくの床材の幅は24cm以上とされています。はり間方向での建地と床材の両端との隙間の合計幅が24cm以上の場合、さらに床材を敷き床材と建地との隙間をふさぐことが可能であることを踏まえ、可能な限り床材と建地との隙間をふさぐことを目的に、それ以上追加的に床材を敷くことができなくなるまで床材を敷くようにするための要件を定めたものです。
要するに、なるべく隙間を埋めるための工夫をするべく、建地との隙間を12cm未満にして隙間をふさぎやすくしましょうということですね。
細かく数字が決まってくるとクドくなりますが、なるべく足場を踏み外したり間違えたりしてしまうフラグは取り去ってしまおうということです。
——上記の留意点——
①床材が片側に寄ることで12cm以上の隙間が生じる場合、床材と建地との隙間の要件を満たさないので床材の組み合わせを工夫したり小幅の板材を敷いたり、床材がずれないように固定する、床付き幅木を設置するetc…により、常にこの要件を満たすようにする必要があります。何が何でも隙間は無くしましょう!ということです。

②床材と建地との隙間に、垂直または傾けて設置した幅木は、作業床としての機能を果たせないため、この幅木の有無を考慮せずに、床材と建地との隙間を12cm未満とする必要があります。なお、床付き幅木の場合、床面側の部材は床材になります。

——この規定が適応されないケース——
①はり間方向における建地と床材の両端との隙間の合計幅が24cm未満の場合
②曲線的な構造物に近接して足場を設置する場合など、はり間方向での建地と床材の両端との隙間の合計幅を24cm未満とすることが作業の性質上困難な場合

上記①、②の場合に、建地と床材との隙間が12cm以上の箇所に防網を張るなど、床材以外のものでふさぐ墜落防止措置をとったときには、この規定は適用されません。
<留意点>
ここで、「防網を張るなど」の「など」には、十分な高さがある幅木を傾けて設置する場合と構造物に近接している場合など防網を設置しなくても、人が墜落する隙間がない場合が含まれます。

※経過措置
はり間方向における建地の内法幅が64cm未満の足場の作業床で、床材と腕木との緊結部が特定の位置に固定される構造のものについては、平成27年7月1日に現に存する鋼管足場用の部材が用いられている場合に限り、この規定は適用されません。

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——-足場用墜落防止設備※を取り外す場合の措置——-

安全帯を安全に取り付けるための設備を設け、かつ労働者に安全帯を使用させる措置またはこれと同等以上の効果のある措置をとることに加えて、以下の2点を追加しました。

①作業の性質上、足場用墜落防止設備を設けることが著しく困難な場合や、作業の必要上、臨時に足場用墜落防止設備を取り外す場合は、関係労働者以外の者の立入を禁止すること。
②作業の必要上、臨時に足場墜落防止設備を取り外したときは、この作業が終了した後、直ちに取り外した設備を元の状態に戻さなければならないこと。
※ わく組足場(妻面に係る部分を除く)については…

①交さ筋かいと高さ15cm以上40cm以下の桟もしくは高さ15cm以上の幅木またはこれらと同等以上の機能がある設備

または、

②手すり枠わく組足場以外の足場については、高さ85cm以上の手すり又はこれと同等以上の機能を有する設備と高さ35cm以上50cm以下の桟またはこれと同等以上の機能がある設備

これらの措置は架設通路(上記①「作業の必要上」の場合のみ)と作業構台でも必要です。

<留意点>
①「関係労働者」には、足場用墜落防止設備を設けることが著しく困難な箇所、または作業の必要上、臨時に取り外す箇所で作業を行う人と作業を指揮する人が含まれます。
② 「安全帯」については、安全帯の規格(平成14年厚生労働省告示第38号)に適合しない命綱は含まれません。事業者が労働者に安全帯を使用させるときは、安衛則第521条第2項に基づき、安全帯とその取付け設備などの異常の有無について、随時点検してください。

——-まとめ——–

駆け足で紹介致しました!一言であえてまとめると…
【作業効率化や足場の安定のためにも、隙間は無くしましょうね!】
ということですね。ここまで神経質でなくても多くの鳶職人さんが普段から気をつけていることだと思っておりますので、大丈夫かとは思います!それでは肩に力の入ったお勉強の時間は終わりです。笑 今回も少し噛み砕いて記載しておりますが念のため大本の資料を読んだ方が良いと思います。
次回は第5項目の解説です。また難しい話ですが、またキャッチーな話題も更新いたしますね!笑
それでは失礼致します!

友達にも鳶の事を教える。

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