第2回 キツさの中に職人としての誇りが見えてきた

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先輩たちとともにいくつもの現場をこなすうちに、少しずつ職人としての自覚が芽生えてきた。今、10代の若手はどのような鳶を目指しているのか。

5月24日に開催された、鳶のナンバーワンを決める『鳶-1グランプリ』の関東大会。そこに参戦した川西興業は、あえて若いメンバーを会場に送り込んだ。失礼を承知で書くと、勝ちを狙うなら経験豊富な親方衆でチームを組んだほうがスピード、足場の完成度、安全面…あらゆる面で有利にことを運べるはず。なのにあえて若手で挑んだのは、大会という現場とは違うプレッシャーの中で作業することが大きな経験になると社長が踏んだのだろう。

「自分は現場の仕事をするようになってから、本当に先輩に恵まれているなと感じます。今の会社に入る前のサイディングの会社では社長にいろいろなことを教えてもらえたし、もちろん今も社長や先輩に可愛がってもらっています。ありがたいですよね」

少し照れながらも感謝の気持ちを話す堀江さん。先輩たちのためにも早く一人前の鳶になり恩返しがしたいと考えている。では“一人前の鳶”とはどのような鳶のことを指すかと尋ねたところ、上手く答えられず言葉に詰まってしまった。

無理もない。堀江さんは鳶として現場に出るようになって2カ月。まだ現場全体を見たりする余裕などなく、ただ先輩に遅れないよう、怒られないよう、無我夢中で動いているはずだ。高所に上がるのもこれからだろう。

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「現場ではトラックから足場資材を降ろし、上にいる先輩たちの指示で渡してゆくのがメインの仕事です。川西興業に入る前、鳶の仕事はきついだろうなとビビるところもありましたが、実際なってみると思った通り大変な仕事でした。資材は重いし常に動きまわっていないといけないですからね」

5月に入った現場ではトラックを横付けできず、離れた場所から現場まで、階段路を何往復もして資材を運んだ。サイディングの仕事も夏はきつかったが、それ以上に動きまわる鳶の仕事では夏の厳しさを考えるとゾッとするとも話す。

しかし最近では、重い資材を運ぶ仕事がきついだけでなくやりがいを感じるようにもなってきたという。自分がここで苦しい思いをするから足場を組んだ後に他の職人が安心して仕事ができる。鳶としての自覚と誇りが少しずつ芽生えてきているのだろう。

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「一人前の鳶がどんな感じかはまだわからないけれど…こんな鳶になりたいというのはあります。今まで世話になってきた社長や親方は仕事中はもちろん、仕事を離れた所でも自分の面倒を見てくれていたと思います。すごく感謝しているんですよね。自分もいつか若い職人から尊敬される親方になれたら。今はそれを頭に努力しています」

友達にも鳶の事を教える。

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