知って得する!鳶の種類!今回は鉄骨鳶をご紹介します。
鳶の中でも最も高く、最も危険な作業を行うと言われる鉄骨鳶。彼らは普段どんな仕事をし、どんなテクニックを駆使して活躍しているのでしょうか?
上空と地上と!鉄骨鳶の作業は精神力が試される!?
鉄骨建方
我々、職人は鉄骨を組み立てる作業のことをこう呼ぶ。
建築現場では最高位にあたるこの作業。
仕事の難易度も高く、一つ間違えれば命を落とす。
鉄骨建方は「下まわり(地走り)」と「取付け」の2グループに分かれて作業し、
「下まわり(地走り)」の主な作業とは地上にて荷を吊るための段取り、
「取付け」は地上から吊ってきた鉄骨を、高所にておさめる作業が主となる。
(引用:http://www.tobisyoku.net/testu.html)
鉄骨鳶の主な業務は、ビル工事などで骨組みとなる鉄骨を組み立てることで、「鉄骨建方」と呼ばれています。
高層ビルが立ち並ぶ現代社会において彼らの存在は絶対に欠かせません。地上100m地点で命綱と自分の足だけを頼りにすいすいと作業を進めていく姿は、まさに現代の忍者と言ってよいでしょう!
ちなみに上の引用文にある通り、「鉄骨建方」は大きく分けて二つのチームに別れて作業を行います。それぞれの作業について詳しく見ていきましょう。
・下まわり(地走り)
下まわりは、「取り付け」組の使用する資材をクレーンで吊りあげるために、地上で玉かけを行う役割を持ちます。
一見楽そうに見えるかもしれませんが、実はこの作業こそが鉄骨建方において最も重要で、最も難しく、最も危険な作業なのです。
何故ならば、様々な形状、量、吊り方の鉄骨の重心を毎回見極め、確実に玉かけを行わなければならないからです。
万一この重心の把握と玉かけのいずれかが欠けていると、クレーンで吊りあげる最中に資材がずり落ちたりワイヤーが外れたりしてしまい、大惨事が起こりかねません。
そうならないよう下まわりは毎回しっかり丁寧に玉かけを行わなければならないのです。
更に、下まわりはただ玉かけをおこなえばよい、というわけでもありません。「取り付け」チームが円滑に作業を行えるよう地上に資材がある間に仕込みをしておいたり、吊り上げ中も万一に備えて資材の下に人が入らないよう誘導したり・・・といったように、下まわりは非常に忙しく、神経を使う大役なのです。そのため、下まわりはベテランや職長が担当することが多いようですね。
・取り付け
取り付けは、文字通り、地上から上がってきた「梁」を「柱」と柱の間に取り付け(現場用語ではこれをおさめるという)、鉄骨を組み上げていく作業です。
作業としてはシンプルですが、少しでも柱の角度がずれていては梁が綺麗におさまりません。
鉄骨の組み立ては数ミリの誤差さえ許されない、とても精密な作業といえるでしょう。
しかも「取り付け」チームは、この作業を上空100m以上の高さで行うのです!
高所での作業は強風が吹き、手元が狂うどころかまともに立っていることさえ難しいでしょう。
そんな中でミリ単位の誤差すらなく取り付けをやり遂げてしまう鉄骨鳶・・・まさに達人としか言いようがありませんね!
まとめ
鉄骨鳶の主な業務、「鉄骨建方」には地上で玉かけを行う「下まわり」と、100mをも超える高所で組立作業を行う「取り付け」がありました。
地上と上空、正反対の場所での作業ではありますが、どちらも長年の経験や知識、そして強靭な精神力が必要な作業には変わりありません。
そんな仕事を平然とこなしてしまう鉄骨鳶は、まさしく現場の華と呼ばれるに相応しい方々だと言えるのではないでしょうか!
友達にも鳶の事を教える。