足場鳶なら必ず警戒しておくべきなのが「倒壊事故」ですね!
職人が上っていない時であっても、倒壊事故が発生すると、現場はもちろん、現場周辺一体におおきな影響を及ぼします。
季節の変わり目は、気圧の変化が大きく天気が荒れ模様になりやすく、強風、突風が原因の倒壊事故が起こりやすくなります。
一度でも、倒壊事故が発生すれば、甚大な被害を発生させることになるのはマチガイありません。しかし、職人としては、現場そのものの遅れや労災事故の危険は認識できても、現場ごとにまちまちな周辺状況の被蓋までは想像がおよばないのが正直なところではないでしょうか?
そこで、今回は実際に発生した事故をもとに、足場の倒壊が周辺環境に影響を及ぼす可能性について、検討してみたいと思います。
倒壊した足場が交通を妨げる!部材撤去にかかる時間が被害を拡大させる場合も
こちらは東京都武蔵村山市のマンション工事現場で発生した倒壊事故の事例です。3月27日未明に発生した事故で、倒壊した足場の部材が電線にもたれかかり、道路の上空を広く覆う形になってしまったせいで、撤去まで通行止めが発生することになりました。
マンションなどの高層の建物の仮設足場は、規模の大きな足場になるため、倒壊事故を起こせば大きな影響をおこすことになります。撤去にかかる手間、時間も大きくなり、二次被害を拡大させるおそれもあります。
鉄道路線の近くで起こった倒壊事故により、列車の運行に影響が起こったり、架線に足場が触れて架線を断裂させてしまった例もあります。倒壊が交通網を寸断する危険があることを意識して、事故予防の必要性をしっかり認識しておきましょう。
転落・落下物による人身事故を警戒せよ!
足場倒壊で最も危険なことは、やはり倒壊した足場からの転落で作業者が死傷することです。フルハーネス義務化、手すり先行工法の徹底がなされても、足場自体が何らかの原因で倒壊すると、職人が高所から地上に投げ出されてケガをしたり、最悪の場合、死亡事故につながる可能性もあります。
深刻な労災事故を招かないために、安全措置の徹底とともに、慎重で確実な施工も遵守しましょう。
足場の解体時や工事中に部材や工具が落下する事故は、地上で作業する人だけでなく、通行人を巻き込む事故になるケースがあります。現場で作業する職人以外の一般人にケガを負わせたりすると、この例のように業務上過失傷害などの刑事事件になる場合もあります。
会社に損害を発生させるうえ、責任者に刑事責任が追及される場合もあることを知っておきましょう。
転落や、落下は防止措置をしっかりと講じておくことで、誤って部材や工具が手から落ちても、地面まで到達しないで事故予防ができる可能性があります。転落防止のネットやアサガオなどの設置を確実に実施して、事故防止を徹底するよう心がけておくべきでしょう。
事故が起こってしまうと、その影響は思いのほか広範囲、長期間におよぶ恐れがあります。予防を徹底し、確実な施工で事故の予防を徹底するように心がけましょう。今日もご安全に!
友達にも鳶の事を教える。