暦の上ではすっかり秋ですが、まだまだ暑さが続きますね!
連日40度近い高温を記録した今年、鳶職人の熱中症予防対策のトレンドになったのが、空調服です。
ファンを回すとひんや~っと汗が引いて涼しさ抜群!不快な汗のベトベト感もなし!快適に仕事ができて、
「これなら、熱中症の心配なし!もう、手放せねえ!」とすっかりお気に入りになっている職人も多いと思います。
が・・・空調服を着ているのに
「なんか、足がツる…?熱中症なんじゃ?」
「ぼーっとしてきた…熱中症?」
なんて症状が・・・空調服を着ているときこそ心配な「アレ」についてお伝えします。
空調服の落とし穴!?着用中に起こりやすいリスクとは?
空調服はどうして涼しいのか?空調服の仕組みをおさらいしましょう。
空調服が涼しいのは、「気化熱」を利用して体温を下げているから。
ブルゾン型の服の内側にファンで送風して、体の表面にかく汗を速やかに蒸発させると、水分は同時に体表の熱を奪ってくれます。
この仕組みで、体温が上がり過ぎず、涼しさをキープしてくれるというわけ。
夏場は風がないと一層暑く感じますが、そよ風が吹いてくるだけで体感温度は涼しくなったような気がします。扇風機と同じ仕組みですね。
しかし!ここに落とし穴が!
なんと「空調服を着ていると脱水症になりやすい」というのです。
どうしてこんなことが起こるのでしょうか?
空調服の冷却効果は汗をかくことが前提
空調服は汗が蒸発する時の気化熱を利用している。ここに、空調服の弱点がありそうです。
汗を速やかに乾かすということは、つまり「汗が順調に出てくること」が必須条件!
そして、汗は、体に蓄えられた水分が全身の毛穴から排出されるのもの。だから当然、
汗をかけばかくほど、体から水分が奪われる
ことに!
つまり、空調服着用中は普通よりも水分が奪われやすい状態になる恐れがある、といえそうです。
水分補給を十分しないまま「涼しさが足らん!」とファンを回し続けると、逆に脱水症状を招くリスクが高まる恐れがあるのだそうです。
空調服で脱水を起こさないためには「給水」がマスト!
実際に空調服を使ってみると
「なんか、普段よりも早くのどが渇く気がするな?」
と思う鳶職人は少なくないと思われます。
そんな時、「やたらと飲んでばっかりじゃ、かっこ悪い」とか「仕事の手が止まる。我慢しよう」と無理をしないことが大事です。
空調服を着ているときは、のどが乾いたらこまめに水分補給をすることが、脱水症状を招かない予防になります。
特に今の時期は暑さのピークを過ぎたこともあり、「こんぐらいの暑さならいけるべ!」とついつい無理をしがちです。
まずいと思ったらもう遅いのが熱中症。涼しくなってきたからといって油断しないことが肝心です。
また水分補給には汗で損なわれる塩分、ミネラルも一緒に補給するように、塩飴やスポーツドリンクを利用することをお忘れなく!
友達にも鳶の事を教える。