2017年9月18日に日本列島を通過した台風18号は、強い風が特徴の「風台風」。各地で強風の被害が発生しました。
各地で台風によるビルの足場の倒壊事故が発生しています。どのような事故だったのか、改めて振り返ってみましょう。
倒壊した足場が街頭1本を倒す:静岡市葵区
ニュースによると、事故が発生したのは、静岡市葵区のビル工事現場で、深夜1時頃のこと。近隣住民が大きな音で目が覚めて通報に至ったようです。交通事故かと思わせるような音で叩き起こされて、さぞビックリしたことでしょう。崩れた足場は隣のマンション側へと倒れ掛かって、倒壊の際に街路灯1本を折る被害も発生しました。
こちらの動画では、事故後、消防や警察が駆けつけて現場検証を行っている様子が映し出されています。
深夜の時間帯だったこと、倒れ掛かった隣接マンションの窓ガラス被害等がなかったことは、不幸中の幸いと言えます。動画では風にあおられて固定の紐が切れてばたついているシートが映っています。こちらの足場では台風前にシートの処理を行っていなかったようです。
現場では、足場の倒れ掛かった側のマンション住人達に窓に近寄らないよう注意喚起をしたうえで、崩れた足場にロープをかけて消防車に固定、撤去作業をしたそうです。
足場倒壊から停電事故まで発生:東京都品川区
同じく18日午前2時25分、東京都品川区でも足場の倒壊が起こり、倒れた足場が電線に接触したため、周辺のおよそ500世帯が停電被害を受ける大きな事故が発生しました。近隣住民によると、大きな「バーン」という音と一緒に強い光が発生し、外に出てみると足場が倒れていたそうです。
倒壊した足場は7階建てビルの外壁に設置されていた、高さ約12メートルのもの。空調工事のため、ビル4階から7階にかけて設置されていました。やはり、養生シートは設置されたままで風対策が行われていません
こちらの動画は一夜明けた撤去中の様子。養生シートがつけられたままの様子が見て取れます。
ホテル建設現場で足場倒壊事故:大田区鎌田
東京都大田区鎌田では建設中のホテルの足場が、隣のマンションに倒れ掛かる事故も発生しました。
テレ朝ニュースのニュースでは、建設中のホテルの足場が剥がれ落ちて、まるで布のように、となりのマンションに覆いかぶさっている様子が見られます。この足場も、養生のブルーシートがついたままです。
ビル解体現場の足場が崩れる瞬間も!:多摩市
17日午前10時には、聖蹟桜ヶ丘駅周辺のビル解体現場でも、強風にあおられた足場が倒壊する事故が起こりました。
テレ朝ニュースでは、崩落の瞬間をとらえた動画が公開されています。
いずれの足場もビル現場であること、シートが設置されたままであることは共通しています。シートを設置したままだと、強風による事故につながる危険性が高いことが良くわかります。まだまだ台風シーズンが続く季節、台風接近のニュースを聞いたら、台風養生の準備もお忘れなく!
友達にも鳶の事を教える。