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水分だけじゃかえって危険!?熱中症から起こる水中毒とは?

命にかかわる危険な暑さが続く日本列島!

アプリは熱中症警報、ニュースでは「水分補給を忘れて救急搬送」、熱中症で受診した人の人数は2万人超え!で、まだまだ増えそうな勢いです。
これで、「熱中症予防だから、水を飲めばいいんだな!」と、水ばかりのんだら・・・?
水中毒という症状に陥ってしまうかも!?

悪くすると死亡する例もあるという、水中毒とはなぜ起こるのでしょうか?
熱中症の正しい水分補給を知り、危険な水中毒を予防しましょう!

水ばかり飲み過ぎると起こる「水中毒」とはどんな病気?

水中毒とは、「水の飲み過ぎで起こる中毒症状」のこと。驚いたことに、これ、正式な病名のようです。

「なんで水の飲み過ぎ程度で中毒するんだよ?人類は水飲まなきゃ熱中症で死ぬだろうが?」

とか反論したい職人、なかなか鋭い。
水中毒で飲み過ぎるのは「水だけ」なのが問題なんです。

人間の体は水分と同時に、ナトリウムやカリウム、マグネシウムなど、様々なミネラル成分(電解質)を一緒に含んでいます。
体内のミネラルバランスは常に一定に保たれるように調整されていて、食事などで一時的に塩分を取りすぎたりすると、腎臓が自動的に尿を作り、排出される仕組みになっています。

ところが、腎臓が尿を作る能力には限界があり、その量を超えて大量に水「だけ」を飲むと、一度に入ってきた水のせいで体内のミネラル濃度が急激に下がってしまいます。
低ナトリウム血症や重度の場合はけいれんなどを起こし、重症の場合は、脳が水分のせいで腫れあがって正常な機能を損なわれて死亡に至るケースもあります。

水中毒の初期症状は熱中症とそっくり!?

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猛暑の中で仕事をしていたら、だるくなったから、「熱中症か!?」と慌てて水を飲んだ。
すると、頭痛や吐き気が起こってきて「熱中症が悪化した!」と、もっと水を飲んだ。そしたら、急にめまいがしてきて・・・

こんな症状で救急搬送された患者が、「まさかの水中毒」というケース、実際に結構多いらしいです。
熱中症の初期症状である、疲労感(だるさ)、頭痛、吐き気、めまいなどの症状は、水中毒の初期でも起こります。
そのため「熱中症かも!?」の思い込みからさらに水を飲み、よけい症状を悪化させてしまう人が多いんだそうです。

予防はカンタン!

・梅干しや糠漬けを水分と一緒に摂る

・スポーツドリンクを飲む

これだけでも予防できます。水中毒も熱中症も、頭痛や嘔吐が起こるほどの症状は進行した状態です。
早めに病院を受診して、点滴などの治療を受けるようにしましょう。

水中毒にならない「正しい水の飲み方」

水中毒の原因は「水を必要以上に飲み過ぎること」が原因。「のどが渇いた」「水が飲みたい」と思っていないのに、機械的に水を飲んでしまうと、水中毒が起こりやすくなります。
スポーツでは、給水スポットが設けられているマラソンの最中に起こりやすいのでもわかる通りです。
水中毒にならないためには、「喉が渇いたなあ」と感じてから水を飲むようにすること。

喉が渇くのは、体が発している自然の給水タイミングのサインです。出来る限り体のニーズに応えて、適切なタイミングで水を飲むようにしましょう。
命に関わる高温が続いている状況ですから、現場でも「飲みたい時に水が飲める」状態を作っておくと予防になります。

友達にも鳶の事を教える。

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