皆様こんにちは!今回から突然始まった新企画です。
私達が日々見かける足場の風景。足場の計算された美しさや大胆さ…もはや作品として風情情緒を感じますよね。
タイトルはなんだか家政婦は見た!的なニュアンスも漂っていますが、鳶職人が偶然見つけた足場を、技術的観点はもちろん日本人らしいワビサビや情緒的観点から足場を見ていくコーナーです。
それでは参りましょう。
鳶職人が見る足場の風景
新しく鳶職人になった筆者にとっては、現場で見かける風景は新鮮に映ることが多い。普段、地上を歩いていると見ることができない風景も、足場からなら見ることができる。
先輩職人たちには当たり前に見える景色ではあるが、この記事を読んで新人の頃の新鮮な気持ちを思い返してみてはどうでしょうか。
今回紹介する足場の景色は、東京都内某所のあるビルに架けられたくさび式足場。
注目すべきポイントは、足場に張られているメッシュシートである。
シートを張る面積が大きければ大きいほど、シートを結束する穴の高さにズレが生じたり、シートがよれてシワになっている光景をよく見かける。
しかし、こちらの現場ではシート穴のズレとシワや汚れが目立っておらず、元々あるビルの外壁にも見えそうだ。
このメッシュシートは、「先行シート」という足場のせり上げと並行してシートを張る工法で設置された。
足場を施工した親方に話を聞いてみた。「足場を人間に例えるなら、メッシュシートは足場にとっての化粧です。シートの張り具合を見れば、その現場の雰囲気もわかります。」
なるほど、シートがきれいに張られている現場は、作業員の統率がとれていて安全な現場環境をつくることができているのかもしれない。
「人の印象は見た目9割で決まる」とよく言うが、足場も見た目が9割で決まるといえるだろう。
友達にも鳶の事を教える。