今回はまたまたルーキー鳶職人Nくんの寄稿記事です。新人とはいえ実践の中で一流の鳶職人と共に闘うNくん。立派な鳶職人に日々成長しています。そんなNくんに今回は現場の肌感が伝わるような記事を寄稿してもらいました。
みなさんこんにちは。今回も久しぶりに新人鳶職人Nくんの寄稿記事です。
普段は文章にパッション溢れるNくんなのですが、今回はいつにもましてシリアスな雰囲気です。今回の寄稿記事は、鳶職人が足場を組み時に考えるべきこと。
新人とはいえ一流の鳶職人の中で日々成長を続けているNくん。もしかしたらこれから「鳶職人になろうと考えている」という方にも、鳶職人の奥深い世界を垣間見ることのできるヒントが隠されているかもしれません。
それでは参りましょう!
鳶職人が足場を組む時に考えるべきこと
鳶職人はただ足場を組めば良い仕事ではありません。現場の環境やその後に関わる作業員の建築計画よって組むべき足場は違ってくるのです。
正確には現場というよりも、何をするためにその足場を使うのか、なぜこの工具を使い足場を組み上げるのか。一つ一つの意味をしっかりと理解しておかなければなりません。
組み立てた後、その足場で作業する職人のことを考え作業しやすい足場を作るのが真の足場職人だと考えています。
ただ仕事がはやいだけでも資材をたくさん持てるだけでも駄目なのです。もちろん作業のスピードも大事ですが、頭の回転の速さ、考えられ得る事態に対しての危険察知能力、そして「思いやり」が鳶職人にとても重要になります。
例えば、植栽がある現場。現場らしい書き方をあえてするとこういった場合、4こぶ目からアンチを敷くのではなく1こぶ目からスタートして植栽の上に作業できるところを作ってあげると後から作業する人はとても助かるでしょう。とにかく、この足場で作業する人のことを考え尽くして足場を組み上げているのです。
足場を組む時はその後の作業がどのように組めばやりやすいかを考えれば最高の足場を組めるでしょう。そうすると必然的にまたこの足場会社に仕事を頼もうと思ってもらえるはずです。これはシンプルな答えですが、これがまた難しく、そして鳶職人において最も深く、楽しみがある部分なのです。
もしこれから鳶職人の世界に飛び込んでみようと思っている人が見てくれているなら、是非この奥深く楽しい世界を肌で触れてほしいと思います。
いかがだったでしょうか?実際の現場で活躍する鳶職人さんにとっては常に考えなければならない永遠のテーマ。そしてこれから鳶職人の世界に飛び込もうとしている人にとっては普段なかなか知ることのできない貴重なテーマだったと思います。
2015年もそろそろ終わりを迎えようとしていますが、来年からはもっと現場のリアルな声が伝わってくる特集記事等も企画中です!乞うご期待!
それでは今回はこの辺で失礼致します。
友達にも鳶の事を教える。