単管足場・・・って聞いて何を思い浮かべますか?
中堅以上のベテラン鳶職人だったら、
「へー、イマドキ使ってるの?あんまり見かけなくなったよね。」
「良し悪しはあるけど、自由度は高いし、狭いところだと単管足場しか組めないところもあるなあ。」
ワカトビだったら
「見たことないっス!」
「単管、って、どこを歩くんスか?」
なーんて返事も返ってきそうですね。
と・こ・ろ・が!
「手抜き工事!?」
「勝手に釘打たれた!違法なんじゃ!?」
なんて職人にクレームが来た実話が!?
単管足場で起こりやすい誤解と、クレーム予防策についてお伝えします。
今は懐かしい?単管足場ってどんな足場?
最初に「単管足場」を知らないワカトビのために、ざくっとまとめて説明しましょう。
単管足場とは名前の通り、「単管」と呼ばれる鉄パイプを専用の留め具(クランプ)を使って組み合わせて固定して利用する足場です。
支柱になる縦の単管を、両側から「挟む=抱く」ように2本の単管を渡してクランプで止めるため「単管抱き足場」とも呼ばれます。
単管に踏み板を取り付けるブラケットを組み合わせたものは「ブラケット足場」と呼ぶこともあります。
もともと、丸太や竹を利用して作られてきた足場が、使いやすい金属パイプに変わっていくうちに登場したもので、今でも住宅の外壁塗装や、屋根塗装の足場では現役で利用されています。
( より詳しいことを知りたい方は、こちらの記事をどうぞ!→『【知って得する!足場の種類特集】 単管足場 編』 )
単管足場の足場控えは「打つ前に施主に説明!」
現在主流となっているクサビ足場などと比べると、角度や長さの調整がしやすいため、特に屋根塗装の足場には便利なようです。
価格も安く自由度が高く、狭い場所でもかけ・バラしがしやすいせいか、塗装屋さんなどでは今でも使っている親方も多いそうです。
ところが、単管はDIYショップでも入手できる資材で、素人向けの小型工作物にも使われているせいか、
「足場が手抜き!」
「安っぽい!」
「ヒサシの裏に釘なんか打って固定して、やり方がいい加減だ!」
更には
「腕が悪いんじゃないのか!?」
と、ひどい誤解を招くことがあるんだそうです。
素人向けの資材というイメージがあるせいか、プロも使っている正式な資材と認識されず、工法を知らないせいで、必要な「足場控え」の固定まで悪意に取られてしまうようです。
主流の座は譲った単管足場ですが、どうしても必要な場面はありえるもの。施主に誤解を与えぬよう、足場控えを打つ前に一言、説明をしておいたほうが安心のようです。
友達にも鳶の事を教える。