一本立ちしたい鳶は準備を始めよう!
独立して一人親方で一本立ち。ここまでは一人で暮らしていく分には何とかなると思います。鳶職人の給料はそれなりにもらえるので、一人暮らしでアパート住まいならヨユウです。でも、結婚して、家族を養って文字通り「腕一本」となると、金勘定がしっかりしていないと難しい。経理の理屈は分かっても、こまごました領収証をまとめて計算するのが現場をやりながらだと大変。
そうですよねー。1日外で働いて帰宅してから帳簿付けはツライものがあると思います。そういうときに便利なのが「事業用クレジットカード」です。クレカを上手く利用して、経理事務をラクにしましょう!
事業用クレジットカードがあるといいワケ
事業用にクレジットカードを用意しておくメリットは、
①仕事のお金と、家計の区別をしやすい
②経費でいくら払ったかが分かりやすい
まずこの2つが大きいです。仕事用車両のガソリン代やオイル交換、こまごました買いものは事業専用クレカで決済すると、毎月自動的に取りまとめた請求書が来ますから、領収証を無くしてしまっても、ある程度支払を証拠することができます。
また、オンラインで使った金額をいつでもチェックできますから、使い過ぎ予防をしながら利用できるメリットもあります。
③ポイントサービスでさらにお得
良く使うDIYショップのカードを利用すると、ポイントが貯まれば金券替わりになりますから、実質的な割引が利用できます。
資金繰りのピンチを一時的にカバーできる!
事業用クレジットカードを持っておくといい、もうひとつの点が、上手に利用することでキャッシュフローを楽にしてくれることがあります。
キャッシュフローとは、「手元の現金で払う会計」のこと。給料を貰っていたサラリーマン時代なら、毎月決まった日に決まった額が入ってきますが、自営業者になると月々の収入額は毎月変わり、支払日も相手によってバラバラになります。それなのに、入ってくるときはドバっとまとまった金額で入金されるため、支払のことをコロッと忘れて使ってしまって、後で青くなる失敗が、独立直後には割合よくあることなんです。特に相手先からの支払いが、何かのトラブルで遅れた時が大変!
一人親方になると決めたら、まず、仕事のお金と生活のお金(家計)は分けることを常に意識しておくことも大事になってきます。商売では、「いくらもらって、いくら支払いがあって、儲けがいくらのこったか?」を正しく把握できていないと、すぐに資金繰りに苦しむことになります。
こんなとき、どうしても困る支払に関してだけ、一時的にクレジットカードで払っておけば、資金繰りの焦げ付きを回避させることができます。
事業用クレジットカードは退職前に!
事業用にクレカを申し込む場合、大事なのはタイミングです。サラリーマンから独立する場合、退職前に作って置くのがお約束です。自営業1年目は金融機関の信用の面では一番ランクが低いので、仕事を辞めて独立してから申し込みをすると、審査落ちする可能性があるからです。
クレカ審査は1か所落ちると連続的に落ちるケースが少なくありません(「申し込みブラック」参照)一旦、審査に落ちた記録が残ると、そのあともなかなか信用情報が回復しない可能性もあります。
退職の半年から1年前にカードを作って置き、ある程度利用して信用を積み上げておいてから、独立するのが理想的な利用方法です。開業に必要な購入もクレカで行うと、開業費から経費の精算ができてメリットが大きくなりますよ。
友達にも鳶の事を教える。