【鳶人インタビュー】速さへの拘りが生んだ「腰道具カスタム」 中村勝文【後編】

「鳶職人は叩いてナンボの仕事」というポリシーの元、作業のスピードアップ、効率化を求めていった結果、「腰道具のカスタマイズ」という道を見出した中村さん。

インタビュー後編となる今回は、鳶と言う仕事や現場でのこだわりなど、鳶職人中村勝文という存在についてより深く掘り下げていきたいと思う。

(インタビュー前編はこちら!)

鳶職人は「建設業のサポーター」

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――一番印象に残っている現場はどこですか?

中村「最初にやった現場かな。大阪の市内にあるヨドバシカメラのビルです。通勤の関係で頻繁に前を通過するんで、通るたび「懐かしいな。」と思ったりします。足場って、建物が立ちあがった後は何も残らないでしょ?だから、余計にその時の気持ちは強く残る気がしますね。見るたび、当時を日々振り返ってる感じです。」

――ご自身も鳶職人の息子さんだったわけですが、中村さんにとって「足場鳶」とはどんな存在ですか?

中村「一番思っていることは、足場って「組んで、バラして」で、形に残るものを作るためのサポーター、ってところかな。他の職人たちの手助けをする、イイ仕事だと思います。サポーターだからこそ、テキトーにはできない。いい加減にやってたらもちろんダメだけど、自分が「これが素晴らしい足場!」と思っていても、使う人に取って良くなかったらダメ。使う人本位な仕事ができるようでありたいですね。」

34歳ながら、渡り歩いてきた職場や現場は数限りなくありそうだが、それでも「初心を大切に」日々取り組まれている様子が伺えた。鳶職人はサポーターだからこそ、シゴトが自己満足だけで終わらないようにと心を砕く様子も見て取れた。

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――キャリア的にも後進の指導を任される年代と思いますが、最近、落下事故や台風での崩落事故のニュースが目立つ足場業界で、仕事の安全面について思うところはありますか?

中村「そうですね、後輩にはいつも、「落下防止ワイヤーは自分のためだけじゃない、他人のためにも着けるものだ」と伝えています。特に高層の現場では、作業する場所が地上から10,20,30mと高くなるほどに、落下した時は加速がついて万一下の人にでも当たったら大変なことになるぞ、と。モノも同じ、自分が落ちたんじゃないからではなく、万一落としてしまったら、下に居る人が危険だぞ、と。」

上で働く人間の責任でもあります。と語る中村さん。父親としては、ちょっと変わった仕事をしている都合、気づかない場面で子どもに負担をかけてるかも…と心配する優しい父親の一面も覗かせていた。父の背中を見て目指した鳶職人の道を、これからもこだわり抜いて歩き続けていただきたい。

友達にも鳶の事を教える。

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