高い所にいるから鳶なの?鷲や鷹じゃない理由ってなんだろう?その秘密の鍵はなんと江戸時代にありました。
■職人としての鳶の名が出回り始めたのは江戸時代?
由来は諸説あるようですが、歴史の中で「鳶」という言葉が流行りだしたのは江戸時代と言われています。
当時の鳶職人は棟上げ仕事と同時に、有事の際には消防活動も先陣を切って行っていたと伝わっています。いわゆる「火消し」ですね。
※江戸時代の鳶職人は建築を知るプロフェッショナルとして昼に晩に大活躍したと言う。絵の中で彼らが持つ長い棒の様なものが「鳶口」。
そんな彼らにとってなくてはならない道具が「鳶口」だったと言います。物を引っ掛けたり、引っ張ったり、時には壊したり…現代では仕事の様子も変わり、鳶口が必要となる場面はあまりないので私たちには馴染みは薄いかもしれませんね。
※江戸時代に使われていた「鳶口」。先の形が「鳶のくちばし」に似ていることからこの名がついたと言われる。
■鳶と言われる様になった由来は?
鳶口を持つ職業人だったから
棟上げの時、火事の時、梁や屋根の上をひょいひょい飛び回っていたから
などの理由から「鳶の者」と呼ばれる様になったと伝えられています。
※歌川豊国の「櫓のお七」。背景には屋根に上がった鳶衆らしき姿が描かれている。
■鳶は今も昔もモテ職業?
現代の建築現場では花形と言われる事もある鳶職人ですが、江戸時代も相当モテモテ職業だった様です。大工・左官・鳶は「華の三職」なんて呼ばれ方もされていたみたいです。
そんな由来を胸に秘めつつ、我々も今の現場を生きる「現代鳶」として(モテ職業であるためにも!?)誇り高く格好良くありたいですね。
※現場が君の活躍を待っている!
合わせて知っておきたい足場の歴史についてはこちらの記事でも紹介しています。https://tobi-jin.jp/knowledge/99.html
友達にも鳶の事を教える。