熱中症と同じくらい、夏に多いといわれるのが「日射病」です。
鳶の仕事場である高所は日陰を作るものが少ない環境で、直射日光バリバリ浴び放題!熱中症も日射病も、かなり心配されます。
梅雨が明ければいよいよ本格的な夏!より効果的な予防のために、日射病と熱中症の違いを知って対策しましょう!
日射病は太陽光が原因で起こる熱中症の仲間
まず最初に、日射病は広い意味では「熱中症の一種」です。
強い直射日光に長時間当たり続けたことで起こる熱中症症状を、特に「日射病」と呼び、太陽光に関係ない、高温多湿の場所で起きるものを「熱中症」と呼び分けています。熱中症にも症状によって細かい呼び分けがあります。
どちらも、汗で軽い脱水症状になり、体温調節機能が低下して体調不良を起こすところは共通しています。
日射病を予防するための効果的なポイントは「日に当たりすぎないこと」。ところが、鳶の職場である高所には、そもそも「日陰」が少ないです。おまけに高所で風通しがよいため、汗をかいても短時間で乾いてしまいます。風のある日ほど洗濯物が乾きやすいのと同じで、水分も奪われやすいということに。
つまり、鳶職人の仕事場は、ちょっと油断すると日射病が起こりやすい場所、ということになってしまうんです。
日射病の症状
日射病の症状は、強い直射日光と高温で汗をかきすぎて起こる「脱水症状」が直接の引き金になります。体温調節中枢が脱水によって上手く働かなくなり、次のような症状が起こります。
・倦怠感(だるい感じ)
・悪心(気持ちが悪い、吐き気など)
・頭痛
・めまい
重症な例では、意識障害、けいれんなどの症状がでる場合もあります。ここまで進行する前に、早めの手当てをするようにしましょう。
日射病の傾向が起こったら?
休憩を取りづらい状況などで、水分補給ができずに、吐き気やめまい、気分の悪さを感じたら、まずは「日陰で休む」を最優先にしましょう。現場を抜けてかけるめいわくよりも、倒れて救急車⇒労災事故になり、最悪、工事を止めてしまうことや、まるっと一日欠勤される方が数倍迷惑です。監督する立場ならば、妙な根性論を振りかざさないで、汗のかきやすさ((つまり、脱水を起こしやすいリスク)には個人差がある、と理解して、水分補給をするように声かけにつとめましょう。
発症してしまった場合は、応急処置も効果的です。(具体的な処置方法については次回お話しします!)
友達にも鳶の事を教える。