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これはNG!鉄骨建方でやってはいけない危険な行為

鳶職人の華「鉄骨建方」とは?

鉄骨組を専門に行う鳶は「鉄骨鳶」と呼ばれます。鳶職人のなかでも、現場で扱うモノの重さ、高さともトップクラスになるため、「現場の華」とも呼ばれるプロフェッショナル集団です。
ビル建築や、古くは東京タワー、最近ならスカイツリーなども鉄骨鳶さんがいなければ完成しません。伝説の鳶職人、多胡弘明さんは、長らく鉄骨建方として活躍された経歴を持っておられます。

高さ、重さがトップなら、その分リスクも当然高い!それだけに、鉄骨鳶さんたちは事故につながる「不安全行動」にも厳しい!
万一事故を起こせば命を落とす可能性は、非常に高くなる分、不安全行動は絶対避けなければならないのです。

今回は、そんな鉄骨鳶さんたちが「これはNG!」と指摘される不安全行動の例をまとめました。

鉄骨建方の墜落事故発生が多いのは「移動中」

鉄骨建方では、実は事故発生が起きやすい状況がかなり絞り込まれています。それは、ズバリ、移動中=作業で歩いて/上り下りしているときなのだそうです。
鉄骨上の一点で足を止めたまま作業している時の事故よりも、圧倒的に、鉄骨の上、または鉄骨を上り下りして「動いているとき」に転落につながるケースが多いとのこと。

過去に発生した労災事故をいくつか見てみると、

・鉄骨柱昇降中に墜落

・ビル建築工事現場で梁上を移動中に墜落

・倉庫の鉄骨組立て作業において、タラップを移動中に墜落

などなど、いずれも職人は「移動中=動いている状況」で事故が起こっています。
鉄骨建方の場合は、転落墜落した場合の高さが半端ではありません。墜落は死亡事故へ直結するリスクが非常に高いからこそ、ベテランの鉄骨建方は不安全行動に厳しくなるのでしょう。

(上記の事例や他の事故事例はこちら『職場のあんぜんサイト』様より検索、閲覧が可能です。)

もちろん鉄骨の上を歩かないで仕事はできませんから、梁を上げる前に命綱を取り付けた状態で上げるようになっているそうです。
取り付けの時には、すぐに命綱にフックがかけられるようにされています。

ところが、実際の墜落事故では、命綱に安全帯へつながるフックを取り付けていなかったり、現場の方に転落防止ネットなどの安全策がとられていなかったりといった問題が見られます。

どこがNG?不安全行動を探してみよう!!

梁の上を歩く時と同様、やってはいけない不安全行動の例を見てみましょう。

さて、なにが問題だかわかりましたか?なんか、見たことがあるような?何が悪いの?と思う職人はイエローカードです。

段差のある場所で梁から移動する際、はしごを使うのを省いて梁の上を命綱も使わずにそーっと移動していますね。
このような方法は転落の危険性がとても高い、NGな行動です。はしごを使うのが面倒だから、と梁の上をそろそろと移動するのは「自分は大丈夫」とう根拠のない自信があることも多いのでは?

多胡弘明さんも若い日に親方から「後ろから思いっきり蹴落とされる」という恐ろしい教育を受けています。
人間に「絶対」はありません。墜落から身を守ってくれる命綱を使わない作業は絶対に行わないよう心掛けることが大切ですね。今日もご安全に!

友達にも鳶の事を教える。

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