鳶装束の伝統アイテム「鳶足袋」には重大な弱点が!
今でも初心者のワカトビ達は、足場に慣れるまで安全対策として鳶足袋をはかせる組も多く、伝統的な鳶の服装として定着している鳶足袋。接地面が広くしなやかで、足裏へ力を伝えやすくバランスをとりやすいメリットの半面、どうしても弱点があります。
それは、「汚れ」と「水」です。
布地で作られた足袋は「水」に弱い
鳶足袋や安全鳶靴は、表面がしっかりした生地で作られています。昔は木綿系のカツラギやツイルなど、糸に強いヨリをかけて織り込んだ布が使われていました。最近ではより軽く、強度のあるポリエステルと、木綿よりも柔らかくフィットするレーヨンを混紡した布が利用されているものも多いようです。
手で触れてみると柔らかく、足の微妙な動きを妨げない作りになっています。足袋はもともと着物用の靴下に当たるものですから、鳶足袋もその延長で、スニーカーよりも柔らかく薄くて、足にフィットするような布で作られています。ゴム引きされている地下足袋との大きな違いともいえます。
主な材料が布で、軽くてフィットするのはとても良い半面、水をかぶったりすると、すぐに中にしみてしまうというデメリットもあります。雨の日に仕事がなくても、現場で水たまりができていたり、手を洗ったひょうしに水はねしたりと、足元に水がかかることは意外にあるものです。替えを持ち歩くのも煩わしいですし、泥水なんかで汚れてしまうとあまり望ましくないですね。
そこで、新品の鳶足袋を長くキレイに保つ裏技があります!
鳶足袋を買ったら即「アレ」をすべし!
水や汚れに弱い鳶足袋をキレイに保つためにはどうするか?最も簡単な方法は、買ったら即「防水スプレー」を吹いておけば、ちょっとした水はね、泥はね程度なら、すぐ拭き取れば中にしみこむ心配もありません。
防水スプレーは100円均一で買うこともできますし、これでも十分威力を発揮してくれます。ワークウェアショップやDIYショップなら、更に品質の高い防水・撥水スプレーが売られています。値段が安いものは、効果が早く落ちてしまうようで、定期的に繰り返し使っておく方が確実性が上がります。これはスニーカーや子どもが学校ではく上履きなどでも効果があります。ママ鳶に教えてあげると喜ばれますよ!
木綿系の足袋ならば、思い切って自分でロウ引きしてしまう方法もあります。ロウ引きとは、キャンバストートバッグや革製品の表面にパラフィンや蜜ろうを塗り付けておいて、高温のアイロンで繊維にロウをしみこませる加工方法のこと。アイロンで変質する化学繊維では利用できません。100均で販売されているミニキャンドルの主成分はパラフィンですから、これを購入して、鳶足袋の表面にまんべんなく、クレヨンで色塗りするような要領で塗り付けます。ティッシュ1枚をかぶせてうえから高温のドライアイロンをかければOKです。
どちらも新品のときに処理しておくことがポイント。洗濯したら、再処理をしておくと、更に完璧です!
まとめ
履き心地、機能性共に鳶足袋はとても優秀なアイテムです。こまめに取り換えるのももちろんいいですが、せっかくであれば長持ちするにこしたことはないはずです。今回紹介した裏技はちょっとしたひと手間で目に見えて効果があるはずなので、ぜひ試してみてくださいね!
友達にも鳶の事を教える。