春先の3月から4月の桜の季節へ向かう頃は、気候が安定せず、ちょくちょく強風が吹き荒れる荒れた天気になります。
こういうときに起こりやすい事故が足場からの転落と、強風による倒壊です。
今春起こった事故のニュースを振り返りながら、事故予防ポイントの見直しをしましょう
突風に警戒!全国で転落・倒壊が多発中
春の嵐と言われるように、この時期は突風が起こりやすい気象条件が続きます。天気予報が「荒れた天気」と言っているのはつまり、気圧の差で強風が起こりやすいという意味。3月16日には、栃木県宇都宮市で作業員の転落事故が発生しています。
突風は予測ができないタイミングで発生するときがあります。たまたま、風を受けやすい表面積が広い部材を持っていた時に強風を食らったら、体格に関係なく危険度が一気に上がります。こういう場合を考えると、もう、予防を徹底するしか安全を守る方法はありません。
2月3日にも台東区のビルで外壁工事の足場が倒壊して転落事故が起こり、3名の負傷者が出ています。
年度末で突貫工事も多く、怪我が発生しやすい条件が集中していることもあるのでしょう。いつも以上に「つい、うっかり」に気をつけておく必要があります。
安全帯は確実に!予防徹底が転落事故から身を守る
転落予防はやはり安全帯の着用を徹底させて、万一足を滑らせることがあっても安全帯さえしっかり着けていれば、命を落とす心配だけは激減します。ところが、ワカトビの間では「高所でも安全帯をつけないのがカッコイイ!」といった間違ったトレンドや、慌ただしい現場で安全確認が適切に行われていない場合などが現実にあるようです。
現役の鳶職人の中には、修業時代にイキがって安全帯をつけないで作業していたら、突然、親方から思いっきり足場から突き落とされた!という、ものすごい厳しい教訓を受けた人もいるそうです。もちろん、本人が気づかないよう親方がこっそり安全帯をつけておいてから、のことだったそうですが、宙ぶらりんになって懲りた、とか。昔の職人さんの厳しさとともに、本当の怖さは経験してわかるし、命を守るための手段にカッコ悪いもイキもないんだということが分かりますね。
狭い足場の上だからこそ、まずは安全帯を確実に装着する習慣をつけましょう。
倒壊事故についてもこちらの記事にまとめています。ぜひご一読ください。
友達にも鳶の事を教える。