第2回 シンプルで強度がある足場にこだわる

社長として9名の鳶を束ねる川島さん。ビル建設に携わる多くの職人から一目置かれ、社員が胸を張って「川島工業の鳶だ」と言えるよう、こだわり続けていることがあるという。

足場はビルや住宅などの建設物とは違い仮設物。建設現場で多くの職人が作業を行うために組まれるものだ。

キレイに組み上げることはもちろん、作業中に揺れたり崩れたりしない強度が必要となる。しかし作業現場はいつも足場を組みやすい環境ではない。足場を組み立てる建物の構造が特殊、敷地が狭いなど、条件はいつも異なる。

「現場を訪れたり写真を見たりなど、作業に入る前に事前確認は絶対に外せない。それを元に現場で必要となる鳶を手配し、持っていく材料と資材の数を決めることになります」

しかし資材の数を見極めるのは簡単ではない。足りないのはもちろん、多すぎても撤収時や資材を戻すことに時間がかかってしまう。その見極めで職人のレベルがわかるといっても過言ではない。

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同じことは現場で足場を組む段取りを考えることについても言える。

「足場を組む前に職人さんの作業をしやすくするにはどうすればいいかをイメージすることが必要となります。狭い現場ではまず組み始めを考え、資材が繋がるポイントを決めながら段取りよく組み立てていきます。その流れが自分のイメージ通りになったときは『決まった!』と自己満足しちゃいますね(笑)」

細かい組み方に感心したり、補強がちゃんとなされていないことを疑問視するなど、街を歩いていても足場が気になってしまうという川島さん。また作業をする建設現場の職人から自らが組んだ足場について「凄く良かった!」と褒められたり、逆に「作業がやりづらかった」と不満を漏らされることもあるのだとか。

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「満足できるのは、キレイに組み上げることはもちろん、シンプルで強度があるものを素早く組み上げたとき。満足いく足場を組めたときは撤収するのがもったいないと思うこともありますよ。でも撤収を無駄なく行うのも鳶の重要な仕事。未練は捨て、素早く次の現場へと向かいます」

友達にも鳶の事を教える。

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