「足場は奥が深い仕事だ」と語る水島さん。そんな彼に、足場という仕事で一番大事だと考えることについて聞いてみた。
(インタビュー前編⇒「施工管理になって・・・現場を上がってもまったく楽にはなっていない」)
「安全第一で作業を行い、無事に一日を終えること。それが何よりですね。」
無事故無災害、これはすべての工事現場の鉄則である。と同時に、工期やら人員、環境の都合など、ちょっとしたことが原因で疎かにされがちな要素でもある。だからこそ、いついかなる時も安全第一の姿勢を忘れないことが大事であると彼は言う。これは自分だけでなく、彼の下で働く後輩たちにも日頃から注意していることでもあるという。
「特に若い職人には、自分たちが危険な仕事をしているという自覚を持つようによく言っています。」
現場で事故が発生した場合、会社や周囲に降りかかる被害もさることながら、何よりもまず当事者である職人が危険に晒されるケースが少なくない。周りに迷惑をかけない以上に自分たちの命を守るため、安全第一で作業を行わなければならない・・・。
水島さんの言葉には、会社の利益を考えた幹部からの注意という意味合い以上に、仲間の命を危険に晒さないように、という職人を取り仕切るボスとしての配慮、優しさがこめられているように思えた。それは、彼の次の言葉からも伝わってくる。
「まずは今年一年間通して職人が誰も怪我をせず、物損事故もなく終われるようにする。それが私の当面の目標ですね。」
責任ある立場になったからこそ、より一層かけがえのない仲間である職人を第一に考え、絶えず気を配る。自分のこと以上に、会社のため、仲間のために頑張れる。それが、水島昭という男なのだろう。
まとめ
足場会社において、会社の中心である社長が心臓、現場の最前線で働く職人たちが筋肉だとするならば、彼らを動かす施工管理は会社の頭脳だと言えるだろう。
「社長と共に、もっとHONSHOという会社を大きくしていきたい」と語る水島さん。今のたとえをそのまま使うならば、HONSHOという会社がより強靭に成長していけるかどうかは、頭脳である水島さんが職人たちを無駄なく動かし、最大限活用出来るかにかかっている、と言えるのかもしれない。
友達にも鳶の事を教える。