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鳶服東西対決!裾口のボタンのナゾを追え!!

これホント?「裾口に3つのボタンがある鳶服」は箱根のヤマを越えられない!?

「鳶服は西日本と東日本では細部のディティールが違う」、よく言われることですね。
近年、七分を履く人が減っているといわれてはいますが、まだまだ個人事業主の鳶職人も多いのが現状。
特に東京オリンピック景気で建設ラッシュが続く中、西日本からワタリで東日本まで「叩き」にくる職人さんもいるのではないでしょうか?

そんな中、「裾口3つのボタン」がニシとヒガシの明暗を分ける!という情報が!
鳶服東西対決第二弾は「裾口のボタン」をテーマに調査レポートをお届けします!

鳶服の裾口にある3つのボタンはなぜついている?

鳶服の裾口にボタンが付いているこのタイプは東日本の鳶服で、七分によく使われるデザインのようです。
「江戸前」とも呼ばれるようで、関西の鳶服ではこのデザインはほとんどないそうです。

「じゃ、関西の鳶服はどうなってんの?」と言われると、ボタンじゃなくてファスナーが取り付けられているのだとか。

あの有名な鳶職人、多湖弘明さんによると西日本仕様の鳶服を着たまま東京スカイツリーの仕事に行った時に、「やっぱり関西の人は、服も西日本仕様なんだね。」と声をかけられた、なんてエピソードが著書にも紹介されています。

そんな多胡さんの本によれば、東日本仕様の鳶服の裾が「ボタン」なのは、「けがをしたときに、裾口からズボンを破いて脱がせることができるようにする」ため。

つまり、万一のケガの時に、素早く傷口を応急処置できるようにすることが目的の、理にかなった理由があるようです。

鳶服の裾口に3つのボタンがついているものは、箱根の山より西では売れない!

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近年の鳶服は、西も東も「細身化」が進んでいるようで、だぼっとした七分は敬遠されているそうです。
代わりに人気が伸びているのは「ジョッパーズ」などのスタイルを取り入れたパンツ。
細身化を支えているのは近年、女性のファッションブランドでも流行しているストレッチ素材なんだとか。

西日本の鳶服ブランドの社長によると、「鳶服は箱根のヤマを境にデザインや傾向がガラッと変わる」と言われているそうです。
つまり江戸前鳶服は、関西では不人気ということになるんですね。

そもそも、鳶職人は「現場の華」といわれるほど、オシャレな人が多いことでも有名。
「人と同じものは着たくない」ということから、ワンポイント刺繍やオーダー鳶服など、ゴト着に強いこだわりを持っている人も少なくないようです。

フルハーネス義務化で鳶服はどう変わる?

ところで、安全帯の基準が2019年2月から法改正されて、フルハーネスの装着が義務化されます。これまでの鳶服は、旧安全基準をベースに胴ベルトや股ベルト方式の安全帯装着も意識されていたもののはずです。

フルハーネスが標準装備になることで、鳶服は変わるのか?ここは、実際に働く職人としてはとてもきになるところではないでしょうか?

作業服メーカーの公式ページを見ると、やはり、その辺りは早くから意識されているようで、ランヤードやフルハーネスが扱いやすくなる鳶服のオプションの工夫が研究されている様子も伺えます。

今から鳶服をあつらえる予定の職人は、フルハーネス装着を基本にしてオーダー先を決めるといいかもしれません。

友達にも鳶の事を教える。

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