テレビや巷で耳にする【マイナンバー制度】。俺達には関係ない!と思うかもしれませんが、鳶職人はもちろんすべての日本国民に関わる大事な制度なのです!でも現場で日々忙しい鳶職人の方々にとっては調べるのも面倒くさい…今回はそんなマイナンバー制度について判りやすく記載してみました。
鳶職人の皆さん、マイナンバーのこと、調べていますか?
現場が忙しくてなかなか難しいですよね。
そこで今回はざっくり簡単にマイナンバーについて大まかな説明をしてみます。
●そもそもマイナンバーって何?
日本国内在住の全ての人に与えられる12桁の番号のことです。個人だけでなく法人にも13桁の番号が与えられます。(なお、個人事業主には法人番号は与えられません。業務で求められたら個人の番号をお答えください。)
●何がどうなるの?
いろんな行政サービスをこの番号で受けられるようになります。
・年金やハローワークといった社会保障関係
・確定申告などの税務関係
といったあたりがちょっと調べると出てくる説明なのですが・・・、
「鳶の俺たちにどう関係するんだ?」とお思いですよね。
鳶職の皆さんにどう関係するかをズバリ解説します
●毎日の現場にて
頭を悩ます安全書類。氏名年齢生年月日、住所に社会保険関係の番号など、記入項目が多岐に渡ってめんどうですよね。マイナンバーが導入されると、上記項目に加えてマイナンバーも記入必須項目になってくると鳶人編集部では予想しています。
ですので元請さんに聞かれたらすぐに答えられるように、自分の番号をしっかり把握しておきましょう。
●個人事業主とマイナンバー
皆さんは個人事業主ですか?それとも社員でしょうか。
社員(=誰かに雇用されている人)は今回のマイナンバー、あまり関係ないです。
行政サービスがちょっと便利になるなー、ぐらいに思っておいて間違いないです。
では個人事業主の鳶職の皆さんはどうでしょうか?
今回大きく変わるのはここだと鳶人編集部は考えています。
つまり、マイナンバー導入により「個人事業主である皆さんの所得を税務署がワンタッチで把握できるようになる」のではないか?ということです。
●マイナンバー導入で個人事業主の所得は丸裸に?
今まで元請さんが「資料せん」というものを作成して提出することで個人事業主である鳶職の皆さんの所得を税務署は把握していました。
でもこの資料せん、個人名・住所・電話番号・支払額が載っているだけだったので税務署は実態把握をするのがとても難しかったんです。
いろんな会社から仕事を請け負っているAさん、●×社から200万円、▲□社から150万円・・・というような場合、Aさんが年間総額いくらの収入があったかは税務署が手集計しないとわからなかったんですね。
でもこれからマイナンバーを資料せんに記入することになったら、番号をパソコンに打ち込めばAさんがどの会社から年間いくらの収入だったかをワンタッチで把握できるようになるわけです。
●つまり、どういうこと?
収入を簡単に追跡できるということは・・・そう、税務署は確定申告の照合が簡単にできるようになります。
今までは「本当は年間800万円の収入だったけど、300万円で申告しておくか」としていても税務署に指摘されることは殆どありませんでした。追跡調査は膨大な手間がかかるのである意味お目こぼしされていたんですね。
でもこれからはマイナンバーで調べれば嘘がすぐバレるわけです。
●資料せんにマイナンバー記入が必須になった時、抜け道は?
ありません。確定申告をしなければすぐにわかるでしょうし、過少申告もバレることでしょう。そもそも脱税はダメですからね。
でも節税はできます。これからは元請さん主催の節税セミナーなどが行われることが多くなるのではないでしょうか。ぜひ元請けさんにも聞いてみてください。
●資料せんにマイナンバー記入は必須になる?
これは現時点では不明ですが、マイナンバーの導入目的の一つが「公平公正な社会の実現」である以上、不正の温床になっている個人事業主の所得把握の為にいずれ行われるようになると当編集部は考えています。
●マイナンバー導入までのスケジュール
1まず、10月から住民票のあるところに書留で通知が来ます。
ポイントは書留という点です。郵便局員さんから手渡しで受け取らないと手に入りません。
留守だと不在通知がポストに入っていると思います。捨てずにきちんと受け取りましょう。
とりあえずこれであなたの「マイナンバー」はわかるのですが、せっかくなので行政サービスをよりよく受けるためにこの後の手続きも忘れずに行いましょう。
2個人番号カードの申請
書留で受け取った封書の中の書類の指示に従って「個人番号カード」を申請しましょう。
この「個人番号カード」、イメージは現在も役所が発行している「住基カード」と似たようなカードです。このカードがあるといろいろな行政サービスを受ける時に役立ちます。
3個人番号カードを受け取る
平成28年1月以降、本人が市町村の窓口で受け取れます。
将来的には銀行口座情報、水道電気ガスなどの民間サービスにも利用されることが検討されています。
●マイナンバーの取り扱いはくれぐれも慎重に!
皆さんは怪しい団体に携帯番号を軽々しく教えないですよね。
マイナンバーは携帯番号以上に大事な番号なんです。
政府が検討していることが全て実現すればマイナンバーは住所氏名はもちろん、預金状況から病院の往診履歴まで紐づくようになります。
以前少し話題になっていましたが「マイナンバー占い」という言葉が商標登録出願されていました。そこからどんなビジネスが広がるかを想像すると恐ろしいですね。
信頼できる人にしか教えてはいけない、携帯番号以上に大事なものだと思ってください!
まとめ
・マイナンバーは10月から各家庭に書留で通知される
・元請さんに求められたらすぐ答えられるようにマイナンバーを控えておこう
・税務署は所得の把握をしやすくなっていくので確定申告はお忘れなく
・脱税はダメですが節税はできます。節税セミナーを受けましょう
・マイナンバーはとても大事な番号。安易に人に知られないように管理に気をつけましょう!
参考URL
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/download/leaflet.pdf
http://www.nta.go.jp/osaka/shiraberu/shiryo/
友達にも鳶の事を教える。