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台風シーズン!「台風養生」足場の倒壊を防げ!

秋は台風のシーズンですね!

夏の終わりから秋にかけては、台風が日本に上陸する数が増える時期!強い風と雨を運ぶ台風は、足場の倒壊事故の原因になることも多く、

足場の敵!

といってもいい、気がかりな存在です。

シーズン到来に向けて、事故予防のポイントを知っておきましょう。

「台風養生」をシーズン前に学んでおく意味

現場入り1年生で、過去に台風を経験していない新人鳶は「台風養生」と言われても具体的に何のことだか分からなくて当然です。

ところが!足場鳶で台風を経験したことのある先輩たちは、「台風が来ているらしい」となると、まだ、さほど接近していなくても、気にかけるし、台風接近、悪くすると現場を通過するかも!?となると、ハンパなく緊張が高まります。

うっかり、ミスでもやらかそうものなら怒鳴り散らされそうなほど、ピリピリした雰囲気が漂うこともあるほど。
そのくらい、「台風」って足場鳶にとっては怖いんです。

なぜなら「倒壊事故」が起こりやすいから。
2017年7月4日の台風では、熊本市中央区水道町で、建築現場の足場が風で倒壊する事故も起こりました。通行人からの通報で、倒れる前に周辺から人がいなくなっていたのは幸いでした。朝日新聞デジタル(http://www.asahi.com/articles/ASK743HK6K74TLVB009.html)に掲載されている画像を見ると、こんなのが車や人の上に倒れて来たら・・・と思うと恐ろしいですね。

水たまり

足場鳶たちは、台風が近づいている時は倒壊防止の養生を行わなければなりません。工事を止めないため、養生を行うタイミングはかなりギリギリ、短時間で安全を確保する台風養生は、緊張感と確実性を求められる仕事になります。

具体的に台風養生ってナニ?

台風養生は一言で説明すると「台風の突風と豪雨で足場の倒壊を起こさないための処置」です。
具体的にどんなことをするのか、簡単にリストアップしてみましょう。

・壁繋ぎの確認(正しい強度を守れるピッチで入っているか?金物類はしっかりと留められているか?)
・メッシュシートを絞る(壁繋ぎの入っている階まではメッシュシートを絞って、風の影響を受けにくく処理する。ネット使用のときは必要ないケースもある)
・強風で飛ばされそうな恐れのある資材や安全施設(看板、旗、垂れ幕等)を片付ける
・布板を固定する(特に片側しか止まっていない、スキマステップ等は外れやすいので補強または、取り外す)
・仮囲いの固定(風の通り道になるような場所では、仮囲いのゲートをあえて開けた状態で固定する場合もあります)
・仮設施設(トイレ、事務所、プレハブ小屋等)の対策
・躯体階や外回りの点検と飛散防止
・飛びやすい資材(型枠のスラブ、スタイロフォーム等)の飛散防止の重しを置く
・常駐する重機(クレーンなど)の養生or退避

強風が心配される場合は、シートを外して片付ける必要が出てくる場合もあります。大規模な足場では、天候の悪化と時間との闘いになることも!
個々の現場によって、採るべき対策は変わってきます。先輩鳶や親方の指示に従って迅速な対応をすることがポイントです。

台風接近がニュースに上がったら、あらかじめ、どんなことが必要になりそうかを先回りして先輩に聞いて、予備知識を得ておくのもいいかもしれません。

 

参考:http://ntm-project.com/archives/1661

友達にも鳶の事を教える。

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