多種多様な足場の種類をご紹介していくこの企画。
今回はこれまでの足場とは一味違う、足場でありながらも自らが移動することが出来る「移動式足場」を取り上げていきます!
自在に移動できる小回りの良さがウリ!お手軽便利な移動式足場!
(ネットストアモノタロウより)
移動式足場は、タワー状に組み立てた枠組構造、作業床及び手すり等の防護設備、脚輪、昇降のためのはしご等によって構成され、ローリングタワーとも呼ばれています。移動式足場については、厚生労働省が指針を公表しています。また、人力によって容易に移動させることが出来るため、天井、壁などの仕上げ工事及び設備工事等に使用されています。
天井付近の設備は配置されている範囲が広いですからね、普通に足場を組むと大規模なステージ上にする必要が出てきてしまい、非常に資材と手間がかかります。そこでこの移動式足場を使うと、触りたい場所にピンポイントで足場を運べるのでとても効率が良いのです!
一方で、この足場には取り扱い上で気を付けなければならない点があります。この足場を人力で移動させる時、床面のこう配、床面の凹凸、小部材への乗りあげなどによって転倒してしまう危険があるので、事前に床面の状況について注意しなければならないのです。また、この足場は「移動式」であるため、作業地点まで移動した後はしっかり脚輪のブレーキ機構をかけ、足場を固定しなければ不意に動いてしまったり、倒れてしまったりする可能性があるのでそちらも注意しなければならないでしょう。
ちなみに余談ですが、移動式足場は枠組足場の場合とクサビ式足場の場合で、微妙に特徴が異なります。枠組足場の場合はそれ自体が「ローリングタワー」という足場材セットとして存在し、現場で指定のパーツを組み立てたのちに使用する、という形になります。専用の足場材ということで取り扱いも容易で、この「ローリングタワー」単体でのレンタルサービスを行っている会社も複数存在します。
対してクサビ式足場の場合、移動式足場用の足場材は脚輪くらいのもので、それ以外の部位に関しては通常のクサビ足場用の足場材を流用して組み立てます。「ローリングタワー」と比べて形状や高さを容易に変更できる他、専用の足場材を殆ど使用しないので足場工事の片手間でお手軽に組めてしまうメリットがあります。
以上をまとめると、天井や通常の足場では触りにくい壁など、厄介な部分にもピンポイントに対応できる小回りの良さが移動式足場の最大の特徴と言えるでしょう!
さて、永らく続けてきた足場の種類特集も次回がいよいよ最終回となります!こうご期待ください!
友達にも鳶の事を教える。