外国人を雇い入れたのに即トラブった!
この時期、そんな話を聞かされて、
内心「ヤベェじゃん・・・ウチ、大丈夫かよ?」
とか、ドキドキしてる親方や職長、いるんじゃないでしょうか?
「仕事中に、いきなり怒り出して暴れた。」
「ワケワカラン言動で、泣き叫んで仕事にならなかった。」
ここは、やっぱり「予防策」を検討しておいて損はない!
今回は、特にシゴト場で起こるコミュニケーションエラーに的を絞ってお伝えしたいと思います。
日本人にとっての「当たり前」は外国人にとって「なんで?」だと踏まえておくべし!
さてさて、ちょっとした質問を。
次のような習慣やルールは、今仕事中の現場にありますか?
・就労時間の5分前には全員集合して整列
・「整列」は、「まっすぐ」並ぶ(ガタガタの列にしない)
・袖まくり禁止、ズボンの裾は必ずソックス・イン
・ヘルメットのあご紐は所定の締め加減で
・業務開始前に、安全標語などをみんなで唱和
・仕事開始前に全員でラジオ体操
・休憩の時に缶飲料を配る順番が決まってる
・昼食がほとんど「早食い競争」の状態
「全部じゃないけど、かなりの数が当てはまる。」って人、多いと思います。この他、現場での声掛けや呼びかけなど、細かいルールが決まっているところ、休憩時間中のルールがあるところなど、「改めて文章にされたりしてない、独特の決まりごと」って、振り返ってみると、実はかなりたくさんあります。
こういうのは「日本の職場文化」で、会社ごと、現場ごとに違うルールになっているところも多いでしょう。教えることが難しく、現場に入ってみないと分からないことが大部分です。
日本人は、「空気を読む」能力が高いため、周囲の動きをみて「何となく察する」ことで、苦労しないで現場の仕事に馴染んでいけます。しかし、「察しろ!」を当然としない外国人労働者に同じ事を求めるのはハードルが高すぎ!
こんなこまごましたことまで、合わせなきゃいけないの!?
と、戸惑ってしまう外国人労働者も多いのかもしれない、と、予測しておきましょう。
怒鳴り声が「怖い」「おっかない」は万国共通
新米職人に失敗はつきもの。
昭和時代は「鉄拳制裁」が当たり前だった職人の世界も、平成、令和を迎えるに従って、「丁寧に話して聞かせる」など、段々とデリケートでやさしい指導方法に変わってきているようです。
外国人の場合、言葉の壁があるので、指導されても反応がニブかったりするもの。
しかし、「カッとなって怒鳴って叱る。」は、NGです。
国によっては、怒鳴られるとプライドが非常に強く傷つけられたと感じて、以降、一切言うことを聞かなくなったりする例もあるようです。
文化の違いでおきたコミュニケーションエラーといっても、一度損なった信頼を回復させるのはカンタンなことではありません。
大きな声で怒鳴られることは、言葉の理解云々に関係なしに「怖い」「嫌」と言う感じを与えることを忘れないようにしましょう。
「分からない」の範囲が広すぎる外国人
指示を与えても「ワカリマセン」
「どこが分からないの?」
「ワカリマセン?」
「説明が悪かったかなあー。」
「ワカリマセン、スミマセン。」
こんな会話が続くとイラッとしますよね。でも、この「ワカリマセン」も日本人が言っている意味とはビミョーに違っているようです。
要は日本語だったら細かく使い分けるところを、日本語能力が不十分なせいで全て「ワカリマセン」でまとめてしまっているんですね。
指示が聞き取れなくても、言葉の意味をくみ取れなくても、指示の内容が理解できなくても、全て「ワカリマセン」になってしまうので要注意!
「ワカリマセン」が登場したら、スモールステップで、「どこが」「なにが」分からないのかを確認する方が確実です。
友達にも鳶の事を教える。