トラロープ【知って得する!鳶用語辞典】
【読み方】 トラロープ とらろーぷ 【解説】 危険を示すのに黄色と黒の縞模様が使われているロープ。 その視認性、注意を払う配色から世界的にもこの2色が主流。現場の危険箇所がある場合、黄色と黒のロープを張ったりテープを貼って注意を促す。2色の縞模様から「トラロープ」と呼ばれる。
【読み方】 トラロープ とらろーぷ 【解説】 危険を示すのに黄色と黒の縞模様が使われているロープ。 その視認性、注意を払う配色から世界的にもこの2色が主流。現場の危険箇所がある場合、黄色と黒のロープを張ったりテープを貼って注意を促す。2色の縞模様から「トラロープ」と呼ばれる。
安全帯の全てを解説しようというこの企画。 第三回となる今回は安全帯の点検方法についてご紹介します。 自分の命を守る大切な存在だからこそ、その状態には常に気を配ってなければなりませんよ! 要チェック!安全帯点検項目完全版! 安全帯の点検を行う上でチェックしなければならない場所は大きく分けて5つ。 ①フックと安全帯を繋ぐロープ(命綱) ②躯体や足場、親綱に引っ掛けるフック類 ③命綱を安全帯に取り付けるD環 ④バックル ⑤ベルト となります。それでは早速、これらについてそれぞれ詳しく触れていきましょう。 ①ロープ (http://www.dcm-ekurashi.com/goods/43089より) ・さつま編み込み部のほつれ、ゆるみ、抜けているもの・・・強度が低下しています。 ・焼き傷、切り傷のあるもの・・・強度が低下しています。 ・キンク(よじれてコブ状になったもの)や形くずれしているもの・・・強度が低下しています。 ・塗料、油などが著しく付着しているもの・・・強度が低下しています。 ・著しく摩耗があるもの・・・強度が低下しています。 ・著しく太くなったり縮んだりしているもの・・・強度が低下しています。 ・シンブル(D環とロープを繋ぐ輪の内側に入っている金具)がないもの・・・摩耗を促進させ強度が低下してしまいます。 まとめるとロープで一番気を付けることは強度が低下しているかどうかという部分です。緊急時にロープが劣化しており、私たちの体を支えきれず千切れてしまった・・・なんてことにはならないようにしなければなりませんね。 ②フック類 (http://store.shopping.yahoo.co.jp/forest-world/tsu-fs90.htmlより) ・フックのかぎ部の内側に傷があるもの・・・強度が低下しています。 ・外れ止め装置の動きが悪いもの・・・引っ掛けたフックが外れやすく、操作に誤りが生じます。 ・赤さびが激しいもの・・・ばねに悪影響を与える。 ・変形したもの。・・・外れ止め装置の動きが悪くなり引っ掛けたフックが外れやすく、操作に誤りが生じます。 ・フックの外傷に深さ一ミリ以上の傷のあるもの・・・強度が低下しています。 ・ばねが折損しているもの、及び弱くなっているもの・・・外れ止め装置の動きが悪くなり引っ掛けたフックが外れやすく、操作に誤りが生じます。 いくらロープがしっかりしていても、そのロープを構造物に取り付けるフックが機能してなくては意味がありません。特に目立った損傷はないか、外れ止め装置の動きは悪くないかはしっかりチェックしましょう。 ③D環 (http://store.ponparemall.com/hanwa-ex/goods/4956133019340/より) ・深さ一ミリ以上の傷のあるもの・・・強度が低下しています。 …
【読み方】 法面 のりめん 【解説】 切土や盛土により作られる人工的な斜面のこと。道路建設や宅地造成などに伴う、地山掘削、盛土などにより形成される。法面に関連する工事は、斜面崩壊や地すべりなど土砂災害の拡大防止を目的として施工することが多い。 水平でない地面というのは足場にとって大敵の一つだ。多少の傾斜であればジャッキのレベルを変えて対応できることも多いが、法面のような傾斜の強い斜面となるとそうもいかない。法面ブラケットを使い、宙に浮かす形にするか、足場板やジャッキベースを上手く使って斜面に足を立てるか・・・いずれにせよ職長はどう攻略するか頭を悩ませる羽目になるだろう。
鳶の皆さん、今日も一日お疲れ様です! 突然ですが、最近皆さんは「ヒヤリハット」に遭遇したことってありますか? 未然に防げはしたものの、危うく事故になりかねなかった、まさにヒヤリ、ハッとさせられる事例、それがヒヤリハットです。 現場作業は体力と集中力を要するきつい仕事。疲れだったり不意のアクシデントなどで、緊張の糸が切れてしまい・・・なんてことはよくある話、とまでは言いませんが、現場経験のある人なら気持ちは十分わかりますよね。 とはいえ、実際にことが起こったわけではありませんし、ひとまずはほっと胸をなでおろし、なんならちょっとした休憩時間の話のネタになったりなんてこともあるでしょう。 ・・・だからと言って、ヒヤリハットは決して笑って流していいようなものではありません。何故ならば、積もり積もったヒヤリハットは、いつしか恐ろしい大事故を引き起こすといわれているからです! えっ?なんで事故が「起こらなかった」のに、大事故につながるの?と思うかもしれませんが、これは世界中の労働現場で活用されている、とある経験則から導き出された関係性なのです。今回の特集記事は、この経験則、その名も「ハインリッヒの法則」について紹介する記事です。 重大災害の陰には無数の小さなミスがあった!?1:29:300の法則の謎に迫る! (http://www.d-produce.net/archives/cat_50048850.htmlより) ハインリッヒの法則とは、「不注意によるヒヤリとしたミスの積み重ねが 軽微な事故の原因となっており、軽微な事故の積み重ねが 重大事故の原因になっている」というもの。 このハインリッヒの法則は、アメリカの損害保険会社にて技術・調査部の副部長を務めていたハーバート・ウィリアム・ハインリッヒ(Herbert William Heinrich)という人物が、1929年に初めて発表した内容です。 具体的には、 •1件の重大な事故・災害(=重傷者が出る程)が発生した場合、 •29件の軽微な事故・災害(=軽傷者が出る程)が既に発生しており、 •300件のヒヤリ・ハット(=怪我人は出ないものの、ヒヤリとした出来事)が既に発生している。 表立ってマスコミを賑わせるような重大事故が1件発生した場合、実はその裏では 29件の軽微な事故が発生しており、さらにその裏では 300件もの些細なミスが発生している。 (引用:HOT NEWS『ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)を知って、労働災害・大事故を防止せよ!』) 上記の通り、ハインリッヒの法則は小さなミスが積もりに積もることで致命的な大災害を引き起こしてしまう、という法則です。 それぞれのミスの発生頻度から別名1:29:300の法則とも言われています。 小さなミスと重大事故に何の関係があるのかと思うかもしれませんが、これはハインリッヒ氏が約5000にも及ぶ労働災害の内容を調査した結果、発見した比率なのだそうです。気のゆるみからくるヒヤリハットが頻発するような環境では、いつ大きな事故が起こってもおかしくはないということでしょう。 この法則の精度をわかりやすく証明した事例が、2005年に発生した有名な電車の脱線事故でしょう。 例えば、2005年に発生したJR福知山線の脱線事故。 多くの死傷者を出しマスコミを賑わせた大事故でしたが、その後の調査によれば、停止線にきっちりと止まれなかったオーバーラン・減速するはずのカーブでのスピード超過が、脱線事故前に300件以上も発生していたそうです。 これらオーバーラン&スピード超過は「電車の運転手がヒヤリ」とする程度の些細なミス(=ヒヤリ・ハット)でしかなく、後々の事故調査によって初めて明らかになったもの。 報告さえもされておらず、脱線事故が発生しない限りは「運転手のみが把握していたミス」だったそうですが、そういったヒヤリ・ハットを積み重ねていった結果、脱線事故という大事故に繋がってしまったというわけです。 (引用:HOT NEWS『ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)を知って、労働災害・大事故を防止せよ!』) …
【読み方】 通り(を見る) とおりをみる 【解説】 建物平面の柱を結ぶ縦横の基盤目の基準線。その1本1本を通りといい、各通りはアルファベットや数字で区別する。 線そのものは「通り心」と呼んで墨出しの基準になる。また、直線になる状態のことで「通りが悪い」とは曲がっていること。「通りをみる」とは直線になっているかを確認することを指す。 足場は繊細なもので、少しでも柱が傾いていると足場材が噛み合わなくなり、作業効率が大きく落ちてしまう。最悪の場合、高層まで足場を伸ばした段階になって、柱の開きが大きくなりすぎて足場材が入らなかったり届かなることさえある。通りを見て、しっかりと柱が垂直に立っていることを確認してから足場を組み始めよう。
高所作業員の命綱、安全帯を徹底解説するこの特集 第二回となる今回は安全帯の使用時の注意点を紹介していきます! つけているだけじゃ意味がないぞ!これで完璧、安全帯使用マニュアル! 安全帯を装着していても、危険場所で使用しなければ何の役にも立ちません。 また、安全帯を使用する場合でも、その取り付ける物が不完全であったり、取り付けられる箇所がなければ全く効果を発揮できないままです。安全帯を取り付ける設備又は構造体としては、次のようなものがあります。 ①水平親綱、垂直親綱 ②専用の取り付け金具(鉄骨の柱、梁等の安全帯のつり元となるループ状等の金物を溶接することが多い。) ③足場やその他建造中の構造体 この中で、私たち足場鳶が活用するものとしては①と③が多くなるでしょう。特に①の親綱は、取り付けたまま広範囲に移動が可能なので、活用機会は多いと思われます。 足場の組み立て、解体作業中は、開口部などの墜落の危険箇所が多くなりやすいです。親綱の配置、安全帯の使用が安全作業を行う上で何よりも留意すべき点として挙げられるほどに重要になります。 足場の層が一つ上がったら、何よりもまずは親綱を頭の位置にピンと張る!この一工程があるだけで一気に作業の安全度が変わります。 (http://tobisyoku.net/testu.htmlより) 続いて、実際に安全帯を使用する際の注意点を挙げていきましょう。 ①装着状態 まず最初に気を付けるのはベルトです。ベルトの位置は必ず腰骨の位置でしっかりと固定しなければなりません。もしこれが緩んでいたり、低い位置で固定してしまうと、落下時の衝撃で足の方から抜けてしまう危険があるからです。 もうひとつの注意点としては安全帯のフック、ロープです。これらを中途半端に垂らしたままにしてしまうと、足場や部材に引っ掛かって躓いたり、平井落下災害の原因となってしまいます。 フック、ロープは肩から首へ回してタスキ掛けの状態にしてからフック掛けにかけるようにするか、ベルトに備え付けてある収納袋にしまっておくようにしましょう。 ②腰道具の配置 続いて気を付けなければならないのが胴ベルトにつけているであろう腰道具の配置です。 ロープの根元部分、或いはフック掛けの役割を持つD環の位置は体の真横よりも前に来ないようにしなければなりません。これは落下時に仰向け態勢で吊られてしまうと、衝撃が背骨にかかってしまう危険性があるからです。 また、しのやスパナ等の先端が尖った工具は、ベルトに刀差しにせず、これもまた腰の真横前後でケースにきちんと収納するようにしましょう。これもまた落下時に自身の身体が屈折した拍子に太ももなどに刺さってしまう可能性があり危険です。 ③ロープ、フックの取り付け位置の高さ。 最後に注意するべきなのがロープ、フックの高さです。フックの位置は必ず腰よりも上に取り付けるようにしなければなりません。これが腰より下だったり、足元だったりしてしまうと、万一墜落した際の落下時間が長くなり、落下が止まった時に発生する衝撃が大きくなってしまうからです。また、フックの位置が低いとたるんだロープが足元に来てしまうため、転倒災害を引き起こしやすい、というのもあります。 足場上で安全帯を取り付けるのにベストな箇所は、上でも書いたようにまずは親綱。それがないならば腰手すりか柱の胸、頭位置に来るポケットが良いでしょう。 まとめ 安全帯は万一墜落してしまった際に私たちの命を救ってくれる命綱です。ただし、正しく使用しなければその効果は激減してしまいます。使用時はただ適当に装着し、手当たり次第にフックをかけるのではなく、「この状態でもし落ちてしまった場合、自分はどうなるのか?」ということを意識しながら使用することで、間違った使用法を防ぐだけでなく、作業中の危機意識も高まり、より安全で確実な作業が行えるようになるのではないでしょうか。 さて、次回はいよいよ最終回!知っているようで意外と知らない、安全帯の点検方法をご紹介します!こうご期待! 参考資料:建設業労働災害防止協会『足場の組み立て等工事の作業指針』
【読み方】 番頭 ばんとう 【解説】 現場監督のリーダーこと。番頭は職人を束ね、現場をこなし、売り上げ目標に向けて工程を組む、いわゆるプレイングマネージャーだ。 具体的な業務内容は、営業・施工管理・職人管理・工程管理・お客様との打合せ・現場調査(下見)・見積もりの作成等がある。
――今回紹介する一枚は、とあるマンションのガラス交換工事用に架けられた、部分架けの足場だ。 普通に足場を架けるより時間もかからず、必要な足場材もかなり少ない。チョロい仕事である・・・なんてことは決してない。足場はぐるりと一周組んで緊結させることで格段に強度を増す。逆にこのような面ですらない低スパンで高層の足場は、取れる控えの箇所も少なく、雑に組んでいては不安定で倒壊まっしぐらになってしまう。 短時間で終わる工事はあるが、「チョロい仕事」なんてものは足場工事には存在しないのだ。
知って得する!鳶の種類!今回は鉄骨鳶をご紹介します。 鳶の中でも最も高く、最も危険な作業を行うと言われる鉄骨鳶。彼らは普段どんな仕事をし、どんなテクニックを駆使して活躍しているのでしょうか? 上空と地上と!鉄骨鳶の作業は精神力が試される!? 鉄骨建方 我々、職人は鉄骨を組み立てる作業のことをこう呼ぶ。 建築現場では最高位にあたるこの作業。 仕事の難易度も高く、一つ間違えれば命を落とす。 鉄骨建方は「下まわり(地走り)」と「取付け」の2グループに分かれて作業し、 「下まわり(地走り)」の主な作業とは地上にて荷を吊るための段取り、 「取付け」は地上から吊ってきた鉄骨を、高所にておさめる作業が主となる。 (引用:http://www.tobisyoku.net/testu.html) 鉄骨鳶の主な業務は、ビル工事などで骨組みとなる鉄骨を組み立てることで、「鉄骨建方」と呼ばれています。 高層ビルが立ち並ぶ現代社会において彼らの存在は絶対に欠かせません。地上100m地点で命綱と自分の足だけを頼りにすいすいと作業を進めていく姿は、まさに現代の忍者と言ってよいでしょう! ちなみに上の引用文にある通り、「鉄骨建方」は大きく分けて二つのチームに別れて作業を行います。それぞれの作業について詳しく見ていきましょう。 ・下まわり(地走り) 下まわりは、「取り付け」組の使用する資材をクレーンで吊りあげるために、地上で玉かけを行う役割を持ちます。 一見楽そうに見えるかもしれませんが、実はこの作業こそが鉄骨建方において最も重要で、最も難しく、最も危険な作業なのです。 何故ならば、様々な形状、量、吊り方の鉄骨の重心を毎回見極め、確実に玉かけを行わなければならないからです。 万一この重心の把握と玉かけのいずれかが欠けていると、クレーンで吊りあげる最中に資材がずり落ちたりワイヤーが外れたりしてしまい、大惨事が起こりかねません。 そうならないよう下まわりは毎回しっかり丁寧に玉かけを行わなければならないのです。 更に、下まわりはただ玉かけをおこなえばよい、というわけでもありません。「取り付け」チームが円滑に作業を行えるよう地上に資材がある間に仕込みをしておいたり、吊り上げ中も万一に備えて資材の下に人が入らないよう誘導したり・・・といったように、下まわりは非常に忙しく、神経を使う大役なのです。そのため、下まわりはベテランや職長が担当することが多いようですね。 ・取り付け 取り付けは、文字通り、地上から上がってきた「梁」を「柱」と柱の間に取り付け(現場用語ではこれをおさめるという)、鉄骨を組み上げていく作業です。 作業としてはシンプルですが、少しでも柱の角度がずれていては梁が綺麗におさまりません。 鉄骨の組み立ては数ミリの誤差さえ許されない、とても精密な作業といえるでしょう。 しかも「取り付け」チームは、この作業を上空100m以上の高さで行うのです! 高所での作業は強風が吹き、手元が狂うどころかまともに立っていることさえ難しいでしょう。 そんな中でミリ単位の誤差すらなく取り付けをやり遂げてしまう鉄骨鳶・・・まさに達人としか言いようがありませんね! まとめ 鉄骨鳶の主な業務、「鉄骨建方」には地上で玉かけを行う「下まわり」と、100mをも超える高所で組立作業を行う「取り付け」がありました。 地上と上空、正反対の場所での作業ではありますが、どちらも長年の経験や知識、そして強靭な精神力が必要な作業には変わりありません。 そんな仕事を平然とこなしてしまう鉄骨鳶は、まさしく現場の華と呼ばれるに相応しい方々だと言えるのではないでしょうか! …
安全帯、よし!・・・大きな現場の朝礼では必ずやるお決まりのフレーズですね。 高所をはじめとする危険な箇所での作業が多い鳶にとって、安全帯はいざという時に身を守るためになくてはならない存在です。 ですが一方で、現場に入ってみると安全帯を付けてはいるものの、肝心の使用法が適当になっている職人さんを多く見かけます。 気持ちはわからなくもないですが、安全対策を疎かにするというのは、自身だけでなく周囲の人間まで命の危険に晒しかねず、絶対に改めなくてはいけません。 今回はそんな安全帯についての特集記事となっています。安全帯の正しい装着方法や、どんな場所で使うよう定められているか、どんな種類があるかなど、徹底的に紹介していきます。 まだまだ足場のことを把握しきれていない新人鳶さんはもちろん、足場のことなら任せとけ!なんて胸を張って言えるようなベテラン職人さんも確認&自分への注意喚起ということでぜひご覧ください! 作業員の命を守る!安全帯の重要性とは!? まずは基礎中の基礎、安全帯とは何か?というところから触れていきましょう。用語集「安全帯」によると、こう解説されていますね。 高所から落下を防ぐ為に着用する金具付きロープ、及びそれを装着する胴ベルト(ハーネス)。文字通り高所作業を行う職人の命綱であり、安衛則においても、高さ2メートル以上の箇所での作業時にはこれを必ず使用しなければならないとされている。 大きく分けて「腰ベルトタイプ」と「ハーネスタイプ」の二種類があり(詳しくは用語集内の各ページを参照)、戸建てなど低層かつ足場のつくりが複雑な現場では腰ベルトタイプが、反対に高所作業がメインとなり、より安全性が重要視される高層の足場ではハーネスタイプが適していると言えるだろう。 (用語集「安全帯」より) これを見てもわかる通り、安全帯は基本的には作業員が誤って落下してしまわないためにある、と考えて問題ないでしょう。 墜落事故は現場作業員の死亡原因断トツの第一位。その墜落事故を防ぐための装備と考えると、安全帯がどれだけ重要なものなのか理解してもらえると思います。 ちなみに、安全帯には大きく分けて胴ベルトタイプとハ-ネスタイプの二種類が存在します。 胴ベルトタイプは付け外しが容易で、作業中も邪魔になりにくいのがメリットです。戸建てや低層のアパートの改修工事などをメインに行う職人たちはこちらのタイプを好むようです。 対してハーネスタイプの一番の利点としては、胴ベルトタイプと比べて墜落時の衝撃が全身に分散され、人体に受けるダメージが少ないことが挙げられます。(胴ベルトタイプの場合、どうしても腰部分に衝撃が集中してしまいます。) より高所での作業が多くなる高層ビル等の大型現場をメインに活躍する職人はほとんどがこちらのタイプを使用していますね。(元請けによってはハーネスタイプの使用を現場入りの必須条件にしているところもあります。) また、最近では安全帯のフックの掛替え時の墜落の危険を低減させるため、写真のように安全帯のランヤードを2本にして、どちらかのランヤードを常に足場や親綱につなげることが出来る二丁掛け安全帯が使用されているようです。(こちらも元請けによっては二丁掛けを必須としているところもあります。) さて、ここまでは安全帯がいかに重要なものであるかについてお話してきました。 続いては安全帯を使用する作業や場所について触れていきましょう。 安全帯を使用しなければならない作業としては具体的に次のようになります。 ①作業床(幅40㎝以上)がない場所での作業 ②作業床があっても墜落防護措置(手すり等及び中さん等)がない場所での作業 ③墜落防止用の防網が張られていない場所での作業。 ④手すりから身を乗り出しての作業 ⑤開口部からの資材の搬出入の作業 (建設業労働災害防止協会『足場の組み立て等工事の作業指針』より引用) これらの作業を高さ2m以上の地点で行う場合、安全帯を使用しなければならないとされています。 特に気を付けたいのは②④⑤が同時に起こる可能性がある足場材の受け渡し作業ですね。 高層の現場ともなると、上に合わせて移動して流れながら足場材を受け取り、上に渡していく、といった動きが基本になります。 …
【読み方】 レッカー れっかー 【解説】 引っ張る機能を備えた自動車で、前輪もしくは後輪を吊り上げて、地上を引いて走行する。 私たち鳶が直接レッカーに乗る機会はあまりないかもしれないが、場合によってはレッカー車の力を借りる必要が出てくる。 それは作業予定の現場のまえの道路に、勝手に駐車している車がある時だ。 道路使用、占有許可を得ている場所に車を停めるのは当然違法行為。作業の邪魔になるので警察に通報し、レッカー車を呼んで駐車違反で牽引してもらわなければならない。 ちなみにレッカー車で自動車を牽引する場合は、他の車をロープで牽引する場合と同様に、牽引免許は不要である。
現場における鳶の様々な役割を解説していく【知って得する!鳶の種類】。 今回は鳶の中でも、特に専門的な知識と技術を必要とする重量鳶についてお話していきます。 超絶技巧!?クレーンを自在に操る重量鳶! 土木では橋梁の現場で主桁架設を行う。 また、建物内部の重量物(大型機械など)の据付(設置)を行うのも重量鳶である。 足場・鉄骨鳶に比べて専門性が高く、プラント・空調給排水設備・電気設備工事の一部を重量鳶が仕事する場合も多い。 (Wikipedia「鳶職」より) 重量鳶は、文字通り重いものを取り扱う鳶ですね。足場鳶が日頃触れているような足場材の時点で、既に数キロ~数十キロと一般人の感覚で言う重いものにあたるとは思いますが、重量鳶が扱う大型機械や工作物はなんと数十トンにも及びます・・・まさにけた違いです笑。 これだけの重さだと当然人力では動かすことが出来ないので、基本的に重量鳶はクレーンを使ってこういった重量物の搬入、設置、解体を行います。 プラント内での大型機械の設置や、船についたクレーンで行う橋桁の据え付け、地上100m以上の高所で行われる鉄塔解体作業など、とにかく講じないよのスケールがデカい! そんな作業をクレーンを自分の手のように操り行ってしまう重量鳶たちの職人技にも感心するしかないですね・・・ 下に動画を載せておきますので、参考までにどうぞ! まとめ 重量鳶は人力では扱えないような重量物を、クレーンを使って設置、解体する役割の鳶です。 一般的にイメージされる職人のそれとは少し離れているかもしれませんが、何十、何百トンという超重量物をクレーンで吊って遠隔で操作しながら組み立てていく・・・そんなこと並の人間に出来る技じゃありません! 彼らもまた、間違いなく日本が世界に誇る職人集団のひとつと言えるでしょう。 (画像引用:http://imaigumi.jugem.jp/)
【読み方】 一人親方 ひとりおやかた 【解説】 建設業などで労働者を雇用せずに自分自身と家族などだけで事業を行う事業主のこと。 もともとは職人をまとめて仕事ができる能力をもっているという職階をしめす。しかし現代においては労務管理上の問題として取り上げられることが多い。また、今後はマイナンバーの普及に伴う確定申告の厳格化が進むともいわれており、今後一人親方の置かれる環境はかなり向かい風となりそうである。
足場。それは時に何よりも美しく、そして儚い芸術作品となる。 ・・・なんてカッコつけて始まった今回の記事ですが、皆さんも思わずほれぼれしてしまうような足場って見たことありませんか?それは憧れの先輩が架けた足場だったり、街を歩いていてふと目についた足場だったり、自分自身が職長として架けた足場だっていいと思います。 ちなみに筆者はそんな足場を見つけると、ついつい写真に収めてしまいますね笑。 そしてどうやら調べてみると、似たようなことをしている人は世界中にいらっしゃるようで・・・。 と、いうわけで今回は、鳶人編集部が厳選した世界の足場写真を紹介させてもらいます!ぜひ一緒にこの感動を共有しようではないですか!笑 鳶人厳選!世界の足場写真10選! 1 中国を始めアジア圏でよく用いられる竹足場です。これだけ捻じれて形を保っていられるなんて、まさに現地の職人さんの技術のたまものですね・・・! 2 塔をぐるりと一周するように架けられた足場。わかりにくいですが相当な高さです。こういった建築物は日本ではあまり見ないので、なかなか新鮮な光景かもしれません。 3 長い!そして高い!何かスタジアムのような広大な建物に使われる足場でしょうが、こういった大規模な足場は見ているだけでワクワクしますよね。 4 縦横斜め・・・足場を構成する大小さまざまな部材が織り成す幾何学模様は、ときに近代芸術のようにさえ映ります。この写真の足場はまさにその好例と言えるのではないでしょうか。 5 橋脚に架けられた足場です。こういった大規模公共事業で使われる足場を見ると、何やら男のロマンを感じませんか?笑 6 まるで宙に浮いているかのよう・・・というのは言い過ぎですが、それにしても恐ろしいところに足場が架けられています。登ってみたい反面、上に上がった景色を想像すると身震いしてしまいます笑 7 イギリスの名物ビッグベンも建築物である以上、定期的な修繕工事は必須です。もし旅行に行ってこの状態のビッグベンを見ることが出来れば、あなたは逆にラッキーかも!? 8 教会の内部でしょうか?ステンドグラスをバックに撮影された足場が非常に幻想的な雰囲気です。 9 これまた協会のような施設の内部に架けられた足場です。まるで映画のワンシーンに出て来そうな荘厳な雰囲気です。 10 最後は足場の写真・・・というよりも作業中の一風景といった感じですね。足場材を担いで出ていこうとする作業員の姿と光の加減ががこれまた映画のワンシーンのように完璧に決まってますね! まとめ 以上となります!どれも見ただけで様々な想像が駆り立てられる素敵な足場だったのではないでしょうか!? 綺麗な足場というのは、たとえ足場自体のことをよく知らなくても、思わず引き込まれてしまうような不思議な魅力があります。次回以降も、そんな素敵な写真があれば随時紹介していく予定です。こうご期待! …
【読み方】 もやい もやい 【解説】 漢字では舫うと書く。船と船をつなぎ合わせること。また、杭 などに船をつなぎとめること。 船をもやうのに用いられることから、ひもの端に輪をつくる結び方をもやい結びという。引っ張っても輪が締まらないという利点がある。 足場鳶がもやい結びを利用する場面と言えば、トラックの積み込み時だろう。トラップのロープ作業は、荷台に積んだ足場材が崩れないようにする非常に重要な役割を持つ。気合いを入れてしっかりと結んでいないとすぐに緩んでしまうので、初心者にはまず任せてもらえない仕事だ。逆に言えばロープの縛り作業を任せてもらえるようになることが、脱初心者の第一歩と言えるかもしれない。
鳶職・・・それは建設現場において、高所作業を専門に行う作業者の総称です。 「現場の華」と呼ばれることもある私たち鳶職人。その役割は実に多岐に渡ります。足場鳶をはじめ重量鳶、鉄骨鳶などなど・・・ ですが残念ながら、世間一般では鳶職人たちが日頃どんな仕事をしているのかはあまり認知されていないようで、ましてや鳶が持つ多様な役割のことなど全く知らない人が殆どです。 今回から始まる連載企画【知って得する!鳶の種類】では、そんな知られざる鳶の仕事を、役割別にご紹介していきます。まず記念すべき第一回は、鳶の中でも特に人気が高いと言われる【足場鳶】についてご紹介します! 現場の要!足場鳶の役割とは!? 足場鳶とは、文字通り工事の際に建物の周囲に作業員が移動し作業を行うための足場を作る役割を担う鳶です。一般、関係者ともに、鳶といえばこの足場鳶を連想する人が多いのではないでしょうか。 足場鳶の作業は、真っ先に工事現場に入り、工事対象物の外周に、作業の足場を組立て設置することが主な作業となります。他にも必要な資材を現場の状況から判断し、運搬するといった、やはり作業効率性と関連性の高い職種と言えます。 この「足場」は、工事作業の効率性を高めるためだけのものではなく、作業に入る職人の命、安全性を確保することにあります。 足場が必要となる工事には、内部工事、外壁などの外部工事、その他補修工事などがあります。最も身近なところでは、コンサートステージを設置する時にも足場が必要となります。 工事が終われば、足場を解体されます。この足場の解体作業も足場鳶の作業となります。 足場の幅は250~500mm。そこを頼りにあらゆる職人が自分の仕事をこなすため、多くの職人から一目置かれる仕事です。しかし足場の出来によって作業効率などが変わってくるため、足場の良しあし一つが施工全体のカギを握っていると言っても過言ではありませんね。下手な足場を組めば現場中の職人から白い目で見られかねない、とても責任の重い役割と言えるでしょう。 まとめ 足場鳶の特徴を一言で表すと、建物の外部に作業員の為の足場を作る役割を持ち、現場において大変重要、かつ人気なポジションとなっている、といった感じでしょうか。 確かに、高層ビル用の足場ですらほとんど人力で完成させてしまう足場鳶の凄さ、かっこよさは非常にわかりやすく伝わりますからね!人気が出るのも納得です! さて、今回は足場鳶についてご紹介させていただきましたが、次回以降は世間一般ではあまり認知されていない足場以外の鳶を紹介していこうと思います、こうご期待! 参考サイト:鳶CON『足場鳶について』
【読み方】 目地 めじ 【解説】 建築物や土木構造物において、少し間隔を空けた部材間の隙間・継ぎ目の部分。 とくに、組積みする石・煉瓦(レンガ)・コンクリートブロックの継ぎ目、あるいは仕上に貼るタイルの継ぎ目を指す。目地に充填される建築材料のことを目地材・目地剤または単に目地ともいう。
【読み方】 櫓 やぐら 【解説】 丸太建てした杭打ち用足場。海上でボーリングを行うための足場。小規模なステージ足場をさす場合もある。 のちに屋根の上に高く組み立てられた構築物を櫓と呼ぶようになり、民家の土間上の煙出しの櫓や、芝居や相撲小屋正面の太鼓櫓、また火災の望楼としての火の見櫓などがある。
【読み方】 元請け業者 もとうけぎょうしゃ 【解説】 工事発注者と契約して直接に仕事を請け負う業者。 多くはゼネコンがなる。元請業者は発注者の書面による承諾なしに一括して第三者に下請負させることはできない。建設業法第22条。「元請負」「元請負人」あるいは単に「元請け」ともいう。
今回の記事は以前掲載した『若手鳶職たちよ!「お金が貯まらない人」にはなるな!』に引き続き、貯金に関する話となります! 前回は散財してしまう人にありがちな習慣を紹介しましたね。皆さんはいくつ当てはまっていたでしょうか。 全然当てはまらなかったよ!という人もいれば、やばい、かなり心当たりあった・・・なんて人も少なくはなかったでしょう。 もし多く当てはまっちゃっている人がいれば、その人はお金を貯めたくても貯められない「貧乏体質」なのかもしれません。 と、いうことで今回の記事では、日々の習慣について取り扱った前回から更に一歩踏み込んで、「貧乏体質」を改善し、「金持ち体質」を目指すための心の在り方、考え方について調べて来ました。 今回の記事を読めば浪費癖、散財癖を改善できるだけでなく、出世や成功する人は日頃どんなことを考えながら仕事に取り組んでいるのか、見えてくるかもしれませんよ! 気を付けろ!お金持ちになれない「貧乏体質」の三大原則とは!? さて、それでは貧乏体質の原因となる三大原則とはなんなのでしょう。『お金持ちになれない「貧乏体質の3大原則」とは? 』の引用を交えつつ確認していきましょう。 <1>罪悪感 金持ち体質と貧乏体質の大きな違いが、この「罪悪感」です。大金を得ると悪いことをしているように思えたり、お金を使うときに後ろめたさを感じる、人のために使えても自分のためにはお金が使えない・・・そんな人は、お金に対して罪悪感を持っている人です。 罪悪感とは、自分が罪を犯しているという意識を持つこと。もし、「私がお金を得ることは悪いことだ」という意識を持っていたとしたら、人はそれを消そうと自分を制したり、罰してしまい、無意識にお金を得られないような行動をとってしまうのです。 (『お金持ちになれない「貧乏体質の3大原則」とは?』より抜粋) 貧乏原則第一は「罪悪感」。 給料が入ると周りの人間に奢ってしまい、すぐにお金が無くなってしまう職人さんなどはこれに当てはまるかもしれませんね。 「自分なんかこんなに貰ってもいいのかな・・・」「さんざん周りに迷惑かけてきたのに・・・」なんて遠慮がちな考えが悪化していくと、記事にあるような「お金を他人の為に使わなきゃ≒自分の為のお金を持っていちゃいけない」という心を招いてしまうのではないでしょうか。 では、「お金を得てはいけない」という罪悪感を解消するにはどうしたらいいのでしょうか。 『お金持ちに~』によると、そのためには「自分の心が罪悪感から解放される方法を実行していくこと」が必要だそうです。 「例えば昔、借金を返済していないことが自分のなかで引っかかっているなら、それに見合った額のボランティアや寄付をするなど、どこかに“還元”する。罪悪感を少しずつ消していくことで、“私はお金を得てもいいんだ”と自分自身にOKを出せるようになれば、おのずと行動も変わっていくでしょう」 つまり、自身が遠慮をしている対象にお金以外でお返しをしていくことで、自然と自分自身の為にお金を得ることに抵抗がなくなっていくとのことです。 今後は「日頃迷惑をかけている仲間の為にお金を使おう!」ではなく、「日頃迷惑をかけているから少しでも早く技術を磨いて役に立てるようになろう!」といった風に考えを変えてみるようにしてはいかがでしょうか。 <2>争うこと 二つ目の原則は「争うこと」。これが、なぜ貧乏体質を呼ぶのか。『お金持ちに~』ではこう書かれています。 「どんなに“お金が欲しい”と思っても、心の奥底で、“そのためには人と争って他から奪わなくてはいけない”というネガティブな意識を持っていたなら、お金を得ることに罪悪感を感じ、ブレーキがかかるでしょう。すると、人を蹴落としてまでお金持ちになりたくないと大半の人は考えて、自然とお金持ちにならないような行動をとってしまうのです」 さらに、他人との争いに意識が向くあまり、自分のやるべきことに集中できないというデメリットがあります。他人との争いではなく、自分の目標に焦点を合わせることで、願望に向けて集中して打ち込むことのできる環境を作っていく。それこそが、お金持ちへの道に繋がることはいうまでもありません。 鳶職人は実力の世界。 結果と信頼さえあれば、若くともガンガン稼ぎは上がっていきます。これは鳶職人最大のメリットの一つでしょう。 一方で当然と言えば当然なのですが、日当の上がり幅は個人によって異なるため、場合によっては同期の中で自分だけ日当が上がってしまうことや、そのことについて仲間からやっかみを受けることもありますよね。 そこで「なんで先輩と俺の日当が同じなんだろう」「仕事のできない自分がこんなに貰ってしまっていいのか」 なんてネガティブな考えをしてしまっては自身の成長を妨げることになり、で挙げた「罪悪感」を生み出す原因にもなってしまいます。 そうではなく、「自分はそれだけ期待されているんだ」「一刻も早くこの日当に見合うだけの働きが出来るようになろう」と、前向きにとらえ、より一層仕事に熱心に取り組んでみてはいかがでしょう。 …
今年6月に発売されて以来、建設業界各所で注目されている次世代足場『SPS(サイレントパワーシステム)』。 今回はそんなSPSが使用されている現場に取材に行ってきました! 枠組足場と同様の強みを持ちながら、クサビ足場に劣らない作業効率を誇ると謳われているSPS。果たしてこの足場材の真の実力とは!? 看板に偽りなし!これが新世代のスタンダード、SPSだ! 今回の舞台は千葉県のとある新築の大規模施工現場。 平尾化建株式会社が足場架設を担当するこの現場に、今話題の次世代足場『SPS』が使用されていると聞き、我々鳶人編集部はやってきました。 我々が現場入りした時間はちょうどお昼過ぎ。昼礼が終わり作業が始まったわけですが・・・まず真っ先に気づいたのは組み立ての速さ。 そのスピードは通常のクサビ足場を比べても大きな差はありません。 ベースがクサビ足場であるため、当たり前と言えば当たり前ですが、枠のスピードと比べると作業効率は格段に向上しているのがわかります。 そしてもう一つ気づいたことは、ハンマーの打音がほとんど目立たないということ。 これはSPSのウリの一つである、「樹脂ハンマーを用いた施工による騒音低減」が効いているということですね。 騒音は特に都市部や住宅地での施工時に大きな問題になる部分です。 そのリスクが削減されるということは、元請けや施工管理者の立場としては大変ありがたいのではないでしょうか。 ・・・しかし、ここで筆者に一つの疑問が浮かびました。 「本当に金属ハンマーじゃなくてもしっかりとポケットに打ち込めるのだろうか?」 既存の足場作業時にゴムハンマーや樹脂ハンマー等の非金属ハンマーを使った際の問題点として挙げられていたのが、衝撃が足りずに何度もポケットに打ち込まなければならなくなることでした。 もしいくら打音自体が低減されても、打ち込む回数が大きく増えてしまっては結局打音が響いてしまい、作業効率も落ちてしまうのでは・・・。 そんな筆者の疑念を解消してくれたのが、これまたSPSの強みである、「ロック機構を内蔵した手すりと新構造ポケット」の存在でした。 これら二つの機構の存在により、SPSは従来のクサビ足場と比べ、強く深く撃ち込まずとも十分な強度が確保されています。 それゆえに樹脂ハンマーであっても施工効率が落ちることなく作業を行えるというわけです。 流石は最新鋭の足場材、隙がありません・・・! そうこうしているうちに作業がひと段落ついたので、筆者は本現場で足場架設工事の責任者である『平尾化建千葉プロジェクト部』の豊柴職長に、SPSの使用感について話を伺いました。 「抜け止めの存在や感覚的な部分でまだ慣れない部分はありますが、逆に使い続けていけばさほど従来の足場との違いは気にならないと思います。樹脂ハンマーでの打ち込みも楽ですし、ポケットのつくりの関係で先行手すりが入れやすいなど今までにないメリットもあります。」 どうやら使用感は従来の足場材と大きな差異はなく、寧ろ改良された部分もあるということのようです。せっかく性能が向上した新部材を使っても、肝心の使用感が劣悪であれば作業員から不満が出てしまいます。ですがこの様子なら、作業員サイドも大きな抵抗なく受け入れてもらえるのではないでしょうか。 以上で取材の内容は終了です!まとめると、『SPSの看板に偽りなし!』といったところでしょうか!笑 更に今回の現場では機会がありませんでしたが、SPSは枠と同じ大組、大払しにも対応しているという強みもあります。 これは本来枠組み足場だけの特権であった領分ですが、SPSの登場により、今後の足場業界の勢力図が変わっていくかもしれませんね! 足場界の風雲児SPSから、まだまだ目が離せません! …
【読み方】 投げる なげる 【解説】 下請負の業者などに仕事をやらせることをいう。 正確にはさらに細かい区分があり、切り投げとは、分割してやらせること。丸投げとは、全部やらせること。または、途中で仕事を放棄することをいう。 注文者の書面による承諾なしで丸投げ行為を行うことを建築業法では禁じている。「トンネル」「一括下請負」ともいう。 ちなみに「投げる」と聞いて、人工が足りないときに地上から中段の作業員まで部材を投げて渡す行為を連想した方も中にはいるかもしれない・・・が、この行為は現在では原則禁止とされている。特に監督が常駐しているような厳しい現場で万が一投げ行為が見つかってしまうと、最悪即出入り禁止処分を喰らうなんてことも起こりうる。少しの手間を惜しむことなく、安全第一で作業を行うようにしよう。
【読み方】 大組、大払し おおぐみ、おおばらし 【解説】 足場をあらかじめ組んでおいた足場をクレーンでまとめて吊って組み立てや解体を行うこと。枠組み足場がこの工法に対応している。 大組大払しと安全性の枠組み足場に、同じく安全性を兼ね備え、かつ小回りの利くくさび足場。この2つの足場が、現在の足場業界の中心となっている。 さらに最近では次世代足場の中にも大組、大払しが出来るタイプが登場し、話題となっている。信和株式会社の『SPS(サイレントパワーシステム)』等がこの特徴にあたるようだ。
新世代の電子タバコ『iQOS(アイコス)』。前回に引き続き発売以来各方面から注目を浴びているといわれるこのアイテムをばっちり紹介していきますよ! 今回はいよいよiQOSを選ぶ具体的なメリット、そしてデメリットについて触れていきましょう! これを見て決めろ!愛煙家たちがiQOSを選ぶ理由&避ける理由! それではまず早速ですが、iQOSが従来のタバコより優れていると思われる点、今までのタバコから乗り換えるメリットを挙げていきましょう。 メリット ・臭いが少ない iQOSを使用する一番のメリットがこれだと思われます。 iQOSは従来のタバコと比べて、臭いがかなり抑えられています。 服や髪がタバコ臭くならない他、タバコを吸わない人と一緒にいる場でも相手に不快感を与えることはほとんどありません。 愛煙家の皆さんならこれがいかにデカいメリットかお分かりいただけるかと思います! ・健康的(らしい) フィリップモリスジャパン曰く 「現在まで弊社の臨床及び非臨床試験では、加熱式たばこは、紙巻きたばこよりも、疾患リスクが少なくなる可能性を示唆するデータがでています。もちろん、最終的な結論は、すべてのデータがそろい、完全な科学的証拠として分析されてから皆様にお伝えする予定です。(略)」 (出典:全てはたばこリスク低減のために ~ 20 年前の開発から生まれた『iQOS』のテクノロジーに迫る ~) まあ要するにiQOSは普通のタバコよりも体に害を与えにくいみたいだよ!健康的だよ!ということですね。 まだ明確な結果こそ出ていませんが、臭いや煙によって発生する汚れなどが普通のタバコと比べ格段に抑えられているところを見ると、かなり信ぴょう性は高そうです。 タバコでありながら周りに迷惑をかけず、本人に与える悪影響も下がる、つまりタバコでありながら遠慮なく吸えるというのは非常にわかりやすいメリットと言えるでしょう! 他にも条例などによって違いはありますが、少なくとも名古屋駅周辺の「歩行喫煙禁止区域」の場合、このiQOSにおいては、許可が取れているとのことです。もし今後iQOSが普及してくれば、歩きiQOSが全国的に許容されるようになる未来が来るかもしれませんね! ・・・と、ここまでべた褒めしてきたiQOSですが、一方でわかりやすいデメリットも存在します。 デメリット ・使用回数に制限があり、めんどくさい iQOSは「iQOSホルダー」という吸引器を充電して使用するのですが、これには一度に1本分しか充電されません。 次の一本吸う前に、「iQOSホルダー」をいちいち充電する必要があるのです。 さらに、この「iQOSホルダー」を充電するための「iQOSポケットチャージャー」は、電池容量の都合で「iQOSホルダー」を20回分しか充電出来ません。箱にして20本入りのタバコ1箱分。2箱以上毎日吸ってしまうようなヘビースモーカーや、朝から深夜まで長時間外出する用があるときなどはまず間違いなく出先で使えなくなってしまいますね。 ・銘柄が少ない(実質マルボロシリーズオンリー) …
【読み方】 あんこ あんこ 【解説】 詰め物のこと。本来の仕様にはなかったが、一部が足りなかったなどの場合に、何か詰め物をすること。 コンクリートに複雑な欠き込みなどを作るときに、コンクリートが廻らないように型枠に取り付ける部材のこと。箱抜きのこともアンコということがある。
【読み方】 あばた あばた 【解説】 コンクリートが充分にまわらずに、空隙ができた部分。大きなものはジャンカと呼ぶ。小さなものは痘痕や豆板とも呼ぶ。 コンクリート打込み時に巻き込んだ空気が型枠面に残って露出したもの。コンクリートは一度固まってしまうと、後打ちのコンクリートとは一体化しないので、痘痕ができると欠陥部となる。
【読み方】 アスファルト あすふぁると 【解説】 原油に含まれる炭化水素類の中で最も重質のものである。 減圧蒸留装置で作られた減圧残油はそのまま製品アスファルトとなり、ストレート・アスファルトと呼ばれる。 粘度の高い液体であり、常温ではほとんど流動しないものが多い。道路の舗装やアスファルト防水などに使われる。 鳶職人がアスファルトを現場作業中に触ることはほぼないだろう。だが、作業中足元がタイルや大理石ではなくしっかり舗装されたアスファルトであれば、万一の時にも破損の心配がなく安心して作業が出来る、という点ではある意味私たちもアスファルトの恩恵を受けていると言えるかもしれない。アスファルトは偉大である。
タバコ、それは働く男たちの象徴ともいえる嗜好品です。 ・・・が、最近は健康ブームやら増税やら分煙化政策やらで、日々愛煙家たちの肩身が狭くなってきていますね。 タバコを吸って何が悪いんだ!とお怒りの職人さんもいらっしゃるとは思いますが、こればっかりは世界的なムーブメントなので私たちだけではどうにもならないところ。 せめて定められたルールをしっかりと守ったうえで、堂々と煙草を吸ってやりましょう。 さて、ちょっと暗い話題から入ってしまいましたが、今回の記事はそんな不遇な愛煙家たちへ朗報となるかもしれない、「火を使わない・灰が出ない・ニオイが少ない」究極のタバコ、『iQOS(アイコス)』に関する内容です! ライターも灰皿も要らない!?新世代タバコiQOSの秘密に迫る! 皆さんは『iQOS(アイコス)』についてご存知ですか? iQOSは2015年9月からフィリップモリスジャパンにより販売が開始された電子タバコです。 (販売サイトになります。とにかくごたくはいいから詳しい情報を!という方はこちらからカスタマーセンターに連絡どうぞ!) 電子タバコ・・・ではあるのですが、iQOSは従来の電子タバコとは多くの違いがあります。なかでも一番の違いは、実際にタバコ葉を使用していることですね。 通常のタバコは、タバコ葉を火で燃焼させて吸いますが、iQOSでは火は使用せずに、ゆるやかに加熱して使用するそうです。タバコ葉を使いながらも、燃焼はさせない。これがiQOS最大の特徴であると同時に、これから触れるiQOSのメリットにもつながってくるのです。 続いてはiQOSの使用法について、まずはイメージしやすくなるようにYouTubeにある使用動画を見てみましょう。 iQOSは、ヒートスティックというカートリッジを、電気で加熱する喫煙具に挿して使用する「ヒートスティック型タバコ」です。電子タバコという分類にはなるのですが、ぱっと見だとパイプタバコっぽくも見えますね。 1本のヒートスティックで、14回吸い込むか、または6分間のいずれかを楽しむことができるとのこと。ヒートスティックは現在マルボロ系の銘柄が4種類、価格は各460円(20本入り)で、時間、本数いずれも普通のタバコとの差はありません。 さて、ここまでiQOSの大まかな説明をしてきましたが、皆さんが一番気になるのは「で、結局普通のタバコとどう違うの?」という部分のはず。そこで我々がiQOSのメリット、デメリットについて調べてみたところ・・・!結果は明日の後編ということで!こうご期待! ※販売サイトはこちら! iQOS専門通販サイト『SHOP1905』
【読み方】 R-管理図 あーるかんりず 【解説】 工程のばらつきを、範囲Rによって管理するための管理図。 各ロットの点が管理限界内にあれば、製造工程は統計的管理状態であり、上方限界を超えた場合はバラツキが大きくなったことを示している。 ・・・何やら難しそうなことを書いてはいるが、要するに図内の点が全て範囲内で収まっているうちはなんとか順調に工程が進んでいるということである。x管理図と組み合わせて管理されることが多い。 (参照サイト:https://bellcurve.jp/ex/function/xmedr_chart.html)
【読み方】 アイ あい 【解説】 輪(目の型)になったワイヤーロープ端部。合金ロック止め、さつま加工、クリップ止めがある。 足場鳶がワイヤーロープのお世話になる場面と言えば、玉掛けだろう。玉掛け作業に使用できるワイヤーロープは、エンドレスまたは両端にフック、シャックル、リングまたはアイを備えたものでなければなければならないとされている。 (画像参照:http://chikiri.com/archives/4425)